ピンまで距離があるバンカーショットはプロにとっても厄介なショット。問題になるのはクリーンに打つのか? それともエクスプロージョンでダフらせて打つのか? 週刊ゴルフダイジェスト4月22日号ではピンに寄せるのは難しくてもグリーンに確実に乗せられるテクニックを学ぶ! 「みんゴル」では2回に分けてご紹介。【2回中2回目】
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解説/小浦和也プロ
こうらかずや。1993年生まれ。宮崎県出身。地元日章学園を経て専修大学へ。2014年にプロ転向。今季はACNツアーが主戦場となるが、悲願の初優勝とともにシード復帰を狙う
ヘッドファーストがダフらせるコツ
小浦 大事なポイントは、ダフりながら飛ばすためにヘッドを先行させる必要があります。
GD ヘッドを先行させる?
小浦 インパクト直前からフォローにかけて、右手を積極的に使っています。右手首をインパクト付近で右手のひら側に曲げる感じです。
GD ヘッドでボールや砂をすくう動きになりそうですね。
小浦 そうです。手元を先行させて振ってしまうとヘッドが砂に刺さりやすくなります。
GD ヘッドを先行させるって難しいように感じますが。
小浦 だから手打ちのイメージでいいと思います。ただ、体の回転を止めるという意味ではなく、体も回転させます。重心をしっかり落としてベタ足のイメージで振ると上半身主体で振りやすくなると思います。

砂を飛ばしていこう
GD ベタ足だと上半身の動きを意識しやすくなりますね。
小浦 ダフって飛ばすには、下半身はどっしり構えて上半身は柔軟に使っていく動きが必要になります。よく下半身を止めると手先だけの動きになりがちですが、しっかり体を回転させることが距離を出すためには必要で、だからフィニッシュはしっかり取ることも大事なポイントになります。
GD フォローで振り抜くことで前に飛ぶ力が大きくなる。
小浦 はい。右手の動きを積極的に使うことで簡単に上手くダフらせて飛ばすことができるようになります。
あえてダフる動きをさせるコツつとは
肩のラインはスクエアに!
肩のラインが開き過ぎていると、ヘッド軌道がカットになり過ぎるので肩のラインはスクエアにセットしておく。

肩のラインは開きすぎない
右手でヘッドを積極的に先行させる
ヘッドを先に行かせることでソールを効果的に使えるようになる。そのためにアドレスでフェースをしっかり開いて、手元を少し右側に置いて構えること。

思い切って右手首を使ってみて !
胸を回すことでヘッドを加速
前に飛ばす力を効果的に増大させるためにフォローで胸はしっかりターゲット方向に向ける。体の回転を止めないことがポイント。

胸は目標方向に!
手先でヘッドを先行させるのはダメ
体の回転を止めて手先の動きだけでヘッドを先行させても飛ばすことはできない。小手先だけの動きを使うとトップのミスが出やすくなる。

小手先はダメ
基本の距離を決めておくこと
GD 最後に距離感の出し方について教えてください。
小浦 まずは基本の振り幅で基準を作っておくことです。たとえば、手元が右腰から左腰の高さの振り幅でどれくらい飛ぶのかを知ること。そこを基準に少し大きくしたり、小さくしたりして調整します。
GD 振り幅は左右対称?
小浦 左右対称で考えるほうがシンプルに距離感を作れると思います。また、左右対称に振るイメージを持ちながら振ると体が左右にブレにくくなり、いつも同じ感覚でダフることができます。結果、距離感を出しやすくなります。

手元の高さは左右同じにする
フェースを開きながらソールから落とす
距離感を合わせるにはいつも同じ感覚でダフらせることが重要。左右対称に振ることでヘッドが入る角度も安定する。しかし、テークバックとフォローの大きさが変わるとヘッドの入れ方がショットごとに変わりやすくなり、大ダフリやトップのミスが出やすくなるので注意。

振り幅を変えると軌道が変わりやすい
PHOTO/Hiroyuki Okazawa
THANKS/フェニックスカントリークラブ
※週刊ゴルフダイジェスト4月22日号「距離のあるバンカ ー攻略法」より一部抜粋