18番奥の灯台がトレードマークのハーバータウンGLで初日に61のコースレコードタイをマークして飛び出したトーマス。
2日目までは順調だった。だがトップから出た第3ラウンドの2番ホールでウェイストエリアに打ち込み周辺のルースインペディメントを取り除いていたときにボールが動いたと自ら申告。1打罰を受けるアクシデントもありキム・シウに抜かれ2位タイに後退した。
ジャスティン・トーマスのウェイストエリアでの罰打をPGAツアー公式Xで確認する
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x.com風が吹くドライなコンディションとなった最終日は着実にスコアを伸ばしたがツアー初優勝を狙うアンドリュー・ノバックと通算17アンダーで並び結果はプレーオフに。
マスターズのマキロイもそうだが、プレーオフは百戦錬磨のトッププロでも勝つことは容易ではない。思えば昨秋のZOZOチャンピオンシップでもプレーオフでニコ・エチャバリアに敗れ2位。今季もジ・アメリカンエクスプレスとバルスパー選手権で単独2位とトーマスは勝利の扉をノックし続けてきた。
18番で行われたプレーオフ1ホール目。10メートル以上あるパットを外したノバックに対しトーマスは6メートル強のバーディパットをジャストタッチで沈め歓喜の瞬間が訪れた。グリーンサイドで見守った師匠&父のマイクさんも頭を抱え待ちに待った瞬間を喜んだ。
ジャスティン・トーマス勝利の瞬間をPGAツアー公式Xで確認する
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x.com「どれだけ勝利を恋しく思っていたか気づいていませんでした」と妻ジルさんとモリーちゃんの隣でトーマスは感慨深げに語り、未勝利だったおよそ3年の日々に思いを馳せた。
「勝つのは本当に、本当に難しい。一生懸命努力して、辛抱強く待ち続け、前を向き続けて良かった」

PGAツアー「RBCヘリテージ」を制したジャスティン・トーマス(左)。妻ジルさん(右)、娘のモリーちゃん(中)と勝利の喜びを分かち合った(写真/Getty Images)
全米プロに勝った翌年(23年)は不振に陥りポイントランク71位とぎりぎりでプレーオフ進出を逃した。昨年はプレジデンツカップのメンバーからも外れ17年の年間王者の面影は薄れつつあった。
しかしシーズン前半で待望の勝利を掴んだ今年、全盛期を彷彿とさせるプレーが戻ってきた。次なるターゲットは来月おこなわれる今季メジャー2戦全米プロでの3勝目。ポイントランク2位に浮上したトーマスの快進撃はこれからだ。