
写真は梅原敦キャディの「梅チャンネル」より
研修を行ったのは菊川CC。毎年2人ほど新人キャディが入社し、普段はキャディマスターが教えるのだが、今回は特別に梅原キャディが講師として研修を行ったという。
「もちろんゴルフ経験者も入社するそうなのですが、今回研修したのは入社10日目の全くのゴルフ未経験者。キャディ業務を教える以前にゴルフというスポーツは……という基本中の基本から教えなくてはならず、僕としてはそれがむしろ新鮮でした。例えば『ゴルフは18ホール回るのですが……』『梅原さん、ホールって何ですか?』という質問にはビックリしたと同時に改めてゴルフというものを考えさせられる時間でしたね。今回はツアーの空き週と菊川CCさんとのタイミングが合って実現できたのですが、ぜひまたやってみたいですね」(梅原さん)
現役のプロキャディがゴルフ未経験の新人研修を行うというのは異例中の異例。これにはゴルフ場側もありがたかったという。
「本来はキャディマスターが研修を行うのですが、第一線で活躍している梅原さんに来ていただいて大変貴重な時間になりました。私どものコースは競技志向のゴルファーも多いので細かなルールや処置の仕方をしっかりと学べたのはよかったです。研修を受けた2人も良い経験になったと思います。梅原さんがどんな経歴をお持ちなのか2人はまだ分からないと思いますけど(笑)」(菊川CC支配人・柳智浩さん)
前述の通り、菊川CCには毎年新入社員が入ってくるとのことだが、それは静岡県ゴルフ場協会の取り組みにあるという。
「静岡県ゴルフ場協会ではスクールゴルフプロジェクトとして、小中高の学校でゴルフ体験会や研修会などを積極的に行っています。そこでゴルフに興味を持った子どもたちがスムーズにゴルフ場へ就職できる環境ができているんです」(柳さん)
ゴルフ業界に限らず企業の人材の確保が急務になっているいま、こういった取り組みはほかの都道府県も参考にすべきかもしれない。
ちなみに梅原さんの研修会の模様はYouTube、梅原敦の「梅チャンネル」で配信中。興味のある人はぜひ。
※週刊ゴルフダイジェスト2025年5月13&20日号「バック9」より