▶【遠心力スウィング①】「シニアになったら遠心力を使ってムリなく飛ばそう!」を読む
【イメチェン③】フェースは返さない
シニアにオススメの遠心力スウィング。後半は、遠心力をかけるコツをつかむとスウィングがどうなっていくかを伊丹プロが教えます。
ポイント① 右手のひらで シャローイングするボールを打つイメージ
「ダウンスウィングでヘッドを遠回りさせて下ろせるようになると、インパクトまでのヘッドの助走距離が長くなります。すると、リストターンしなくても、自然にボールがつかまるようになります。ホッケー選手のように、右手のひらをフェース面に見立てて打っていくイメージです」(伊丹)

インパクトはこんなイメージ
ポイント② カットに振ると右手はもっと速く振れる
「右手は、フォローを小さくカット軌道で振るほうが、遠心力がかかって速く振れます。逆に、インサイドアウトでフォローを大きく振ると、遠心力がかからず速く振れません」

右手の動きは、アウトサイドインのほうが速く振れる

右手をインサイドアウトに振ると、速く振れない
これまでと真逆の打ち方を体験をアマチュアが大実験
GD 遠心力スウィングは、いいことがたくさんありそうですが、アマチュアに本当にできるかどか、2人が体験してくれたんですね。
伊丹 宝地戸さんは、ヘッドを直線的に下ろして大きなフォローで打つタイプで、遠心力スウィングは初体験ですね。
GD 感覚的には、自分の振り方とは真逆でしょうね。
伊丹 ヌンチャクで遠心力のかかり方を体験してから、ヘッドを遠回りさせてドライバーを振る感覚をつかんでもらいました。
GD 遠心力のかけ方がわかってきて、宝地戸さんのスウィングが少し変わりましたね。
伊丹 そうですね。一方の高橋さんは、もともと遠心力を使うタイプなので、手をカットに振る方法をアドバイスしました。
GD 遠心力を使うと、力を使わずにスピードアップできることも確認できました。

遠心力スウィングのコツはこれ!

宝地戸展幸さん(53歳 HC3)
ゴルフダイジェストの試打企画にたびたび登場するトップアマ。大きなフォローで飛ばすタイプで、遠心力を使うスウィングに初挑戦
【伊丹プロの教え】ヘッドを遠回りさせて下ろしてくる
「切り返しからヘッドを直線的に下ろしてくる宝地戸さんには、ヘッドを背中側から遠回りさせて、遠心力を使って振る感覚を覚えてもらいました」
レッスン前 ダウンスウィングでタメを作って、クラブをタテに直線的に下ろしていた

直線的にクラブを下すと遠心力は使えない
レッスン後 ダウンスウィングの軌道がシャローになって、遠心力を使う感覚をつかんだ

ダウンスウィングの軌道はシャローが正解
【伊丹プロの教え】手の軌道をカットにして遠心力でスピードを上げる
「もともと遠心力を使って振っている高橋さんには、クローズスタンスにして、手の軌道を少しカットにしてスウィングスピードを上げる方法を覚えてもらいました」

高橋和博さん(49歳 HC+0.1)
2017年と2018年に日本ミッドアマ出場。スウィング的には遠心力を使うタイプで、持ちヘッドスピードは47m/sという飛ばし屋
高橋さんのレッスン後のスウィング

まだ振り慣れていないため、方向性を上げるには練習が必要だが、ヘッドスピードは51m/sを記録した
【イメチェン④】頭を残さない
GD 最後の“イメチェン”は、頭を残さない! なんですね?
伊丹 遠心力を使うと、自然にそうなるんです。肩の回転にブレーキがかからないと、より速く正確にスウィングできますから。古江プロや山下プロは無意識に頭を回していると思います。
GD こんなフォローになれば、力を使わず遠くに正確に打てるというお手本ですね。

フォローで頭を回せたら免許皆伝
ポイント スピードが上がって体にやさしい
「遠心力スウィングを覚えると、頭を残して球をつかまえる必要がなくなります。肩と一緒に頭を回していけるので、肩を入れ替えるスピードが上がって、首への負担も小さくなります」(伊丹)

肩と一緒に頭を回せたら、スピードが上がる
伊丹大介プロの遠心力スウィング

肩を90度回し背後からヘッドが下り、ボールを見ずにヒット。遠心力で右手が伸ばされて、肩の入れ替え完了
PHOTO/Yasuo Masuda、Shinji Osawa、Getty Images
THANKS/鎌ヶ谷CC、パフォーマンスゴルフスタジオ
※週刊ゴルフダイジェスト5/13・20日合併号「遠心力スウィング」より一部抜粋