PGAツアーのアジア圏マーケティングディレクター、コーリー・ヨシムラさんがチョイスした記事や選手たちのストーリーをご紹介。今回は、今注目している3選手のプレーとスタッツ。

RBCヘリテージで3年ぶり16勝を挙げたジャスティン・トーマスは、ツアーでトップクラスのボールストライキング能力を発揮しますが、唯一の弱点はパッティングです。22年の全米プロ優勝以来、未勝利が続いていた彼は、昨年ストロークゲインド(以下SG)パッティングでキャリアワーストの174位に沈み、一昨年もトップ125を逃しました。過去6シーズンでこの部門で100位以内だったのは1回だけ。

画像: シェフラー、トーマス、シャウフェレ。PGAツアーディレクターのコーリー・ヨシムラ氏が注目していた3選手。全米プロではこの3者から優勝者が出るか

シェフラー、トーマス、シャウフェレ。PGAツアーディレクターのコーリー・ヨシムラ氏が注目していた3選手。全米プロではこの3者から優勝者が出るか

しかし、今シーズンは現時点で24位とかなり改善。このデータは17年、18年の2シーズンで8勝を挙げた全盛期を彷彿とさせます。ゴルフ界を席巻し世界ランク1位に上り詰めたときのデータが今季と似ているのです。3月のバルスパー選手権では惜しくも終盤に失速、優勝を逃していしましたが、いつ16勝目を挙げてもおかしくない状況だったのです。

昨年マジックイヤーを謳歌したザンダー・シャウフェレのデータは極端です。グリーンを狙うショットがスコアに与える影響は全体の5位。ところがティーショット、グリーン周り、パッティングのデータはすべて120位以下。肋骨のケガでマスターズ前に4試合しか出ていないこともありますが、顕著なのはドライバーの不振です。メジャー2勝を挙げた昨年は10位だったSGオフ・ザ・ティーが163位。単に試合から離れていた時間が長かったことによる一時的な不調なら良いのですが……。

最後はタイガー・ウッズ以外では最長の世界ランク100週連続1位の座を守り続けているスコッティ・シェフラー。シーズン9勝を挙げた24年を思うと今季まだ0勝というのは物足りない気はしますが、データは相変わらず素晴らしいものがあります。SGトータルとSGティー・トゥ・グリーンが2位、アプローチ・ザ・グリーンが4位、オフ・ザ・ティーが6位とショットに関しては文句のつけようがありません。パッティング(44位)とグリーン周り(79位)も許容範囲でしょう。(この後、シェフラーはザ・CJカップ バイロン・ネルソンで優勝)

問題はライバルによるシェフラー包囲網が強力だということ。あるいは本人の精神的なストレスが勝利を妨げる要因になっているのでしょうか? 1つ勝てば再び快進撃が始まるかもしれません。(データは4月末時点のもの)

(コーリー・ヨシムラさんが急逝されました。このコラムは生前に頂いていた原稿によるものです。安らかにご永眠されますよう、心よりお祈りいたします。)

※PGAツアーはBS10( 旧BS Japanext )、ゴルフネットワーク(CS放送)、U-NEXT(動画配信サービス)で毎週LIVE中継が見られます。
※週刊ゴルフダイジェスト2025年5月13・20日号より(ARRANGE/Mika Kawano PHOTO/Blue Sky Photos)

This article is a sponsored article by
''.