男子ゴルフのメジャー初戦「日本プロゴルフ選手権」最終日が25日、岐阜県の三甲ゴルフ倶楽部谷汲コースで行われ、清水大成が生源寺龍憲とのプレーオフを4ホール目で制し、ツアー初優勝を飾った。
画像: 日本プロゴルフ選手権でツアー初優勝を飾った清水大成(撮影/岡沢裕行)

日本プロゴルフ選手権でツアー初優勝を飾った清水大成(撮影/岡沢裕行)

生源寺とのプレーオフを制した

画像: 生源寺とのプレーオフを制した清水(撮影/岡沢裕行)

生源寺とのプレーオフを制した清水(撮影/岡沢裕行)

ジェットコースターのような優勝劇だった。

最終日、トップと3打差の5位タイでスタートした清水は、1番から3番まで3連続バーディ。6番、9番もバーディを奪い、前半は5バーディノーボギーの31でトップの生源寺に並ぼうかという展開。後半に入り11番12番で連続バーディを奪うと生源寺が11番でダブルボギーを叩いてしまい逆転。リードした清水はそのまま逃げ切れる位置で上がり3ホールまできた。

16番、山の上から打った2打目がOBでダブルボギー。17番のボギーで後退。18番パー5でバーディを奪い、8バーディ1ボギー1ダブルボギーでホールアウト。生源寺に14アンダーで再び並んだ。

画像: プレーオフ1ホール目、崖からショットを放つ清水(撮影/岡沢裕行)

プレーオフ1ホール目、崖からショットを放つ清水(撮影/岡沢裕行)

プレーオフは日本プロでは最長となる4ホールの戦い。いきなり1ホール目にピンチが訪れた。ティーショットを右の崖下に打ち込んでしまう。

「打った瞬間に終わったな、と思いました。またかよ~と。 球が見つかって、どうにか打てる場所にあって欲しいと思っていました。アドレスして葉っぱでボールが見えなくて、出ただけでも嬉しかったです。 ボギーだけはダメなので、なんとかバーディパットを打ちたいという思いでナイスショットできました」

このピンチを切り抜け4ホール目で生源寺との同級生対決を制した。

「やっと勝てたな、という言葉でいっぱいです」

プロ5シーズン目でこれまで首位に立ちながら初勝利が遠かった。

「自らピンチにしてしまうことがあって、断ち切れずにいて、きょうも16番の時にそう思ってしまいましたけど、本当に勝てて良かったです」

テンフィンガーグリップの使い手

画像: ウイニングパットを沈める清水(撮影/岡沢裕行)

ウイニングパットを沈める清水(撮影/岡沢裕行)

26歳の清水大成は日本大学1年生で日本学生を制し、日本タイトル2冠目。期待されてのプロ入りだった。

「最初のころはいいな~と思ったり、俺も早く勝ちたいな~と思っていて、それが段々焦りになりましたけど、最近は意識しないようにしていました。自分もいつかそのタイミングが来るだろう……という思いになりました」

20代の若手が活躍する日本男子ゴルフ界。23歳の杉浦悠太が昨年の日本プロを制し、同学年の金谷拓実が賞金王に輝いている。

「いや~消化できていないですけど、追いつけ追い越せという気持ちでした」

画像: テンフィンガーグリップの清水大成(アマチュア時代)

テンフィンガーグリップの清水大成(アマチュア時代)

清水はクラブを10本指で握るテンフィンガーグリップの使い手だ。現在は内藤雄士コーチのもとで、最新スウィングに取り組んでいるが、ジュニア時代は時松源蔵や女子プロの後藤未有と同じ「桜美式ゴルフ」(福岡)で篠塚武久氏からゴルフを学んだ。

篠塚氏は「ピンチがあったが粘り強いゴルフをしていた。グリップは子どものころと変わっていないね。パッティングが良くなっている。時松と同じようにインパクトでボールの回転を良くする打ち方をしていた。まだまだ良くなるね」と教え子の成長に舌を巻いた。

今後の目標は「 始まる前から賞金王を目指していて、PGAツアーにも挑戦したいと思っています」。

PGAツアープレーヤーとして活躍する大きな夢に向けて、清水は「大成」する。

日大ゴルフ部出身

テンフィンガーグリップの長所

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