地域に根ざした大衆的な中華料理店「町中華」にスポットが当たって久しいが、同じように地域に根ざしたゴルフショップといえば「ゴルフ工房」がある。経験豊かなクラフトマンが使い手の要望に合わせ、ヘッドとシャフトを組む「カスタムクラブ(地クラブ)」が人気だ。そこで、人気工房がオススメするカスタムクラブを週イチで紹介! 試打者はゴルフダイジェストで四半世紀にわたり世に出たほぼすべてのクラブを打ってきた堀越良和プロだ。

「見た目、性能のカスタイマイズが多彩な1本」

連載60回目は「R-ONE GOLF」の北澤亮一さんがオススメするカスタムクラブをご紹介。今回はロマロ「バリスタ BR08」がオススメとのこと。キング・オブ・試打の堀越プロに試打してもらおう。

工房店主の北澤さんがロマロ「バリスタ BR08」の特徴を語る

「オススメするクラブは、ロマロ『バリスタ BR08』で、5番ウッドで18度とロフト設定は標準的ですが、今となっては珍しい可変スリーブが無いモデルとなっています。スッキリとした見た目で昔のフェアウェイウッドが好きだった方に気に入っていただけるクラブだと思います。またラインナップには3番(15度)、5番、7番(21度)だけでなく、9番(24度)まで用意されていますので、自身の飛距離やセッティングに合わせて選択肢が用意されているところも特長です。性能に関しては見た目以上に慣性モーメントが高いことと、番手毎に最適化した偏肉設計による反発力を高めて飛距離も出せるクラブになっています」

画像: ⚫︎ロフト:18度⚫︎ライ角:57度⚫︎体積:155㏄⚫︎金額は「R-ONE GOLF」へお問い合わせください

⚫︎ロフト:18度⚫︎ライ角:57度⚫︎体積:155㏄⚫︎金額は「R-ONE GOLF」へお問い合わせください

「このクラブはヘッドスピードが落ちてきた方に対して組み立てました。反発性能と深重心で飛ばしと球の上がりやすさを確保しつつ、フジクラ『スピーダー NX FW』で安定性と振り抜きやすさを高めました。やや軽めの50g台ではありますが、軟らかすぎない適度なしなりと、先端剛性を締めることによって安定感が生まれます。飛距離が落ちてきた方にとって、少し長めのコースでは2打目が200Y前後残ってしまうこともありますので、状況によって5Wを使う場面も増えると思います。そのような状況で自信を持って振れるクラブはかなり武器になると思いますので、是非試していただきたいと思います」と実践を意識した組み合わせとのこと。北澤さんは自社ブログで自身のクラブを紹介するなど、クラブセッティングの組み方やスペックの特長を発信している。

ロマロ「バリスタ BR08」の印象を堀越プロに聞いた

「試打するロマロ製のヘッド『バリスタ BR08』の5W(18度)は、フェアウェイウッドにしては小ぶりでとても端正な顔つきです。小ぶりではありますがディープでは無いので球が上がらないという印象は感じず、抵抗なくフェアウェイウッドを持つことができます。シャフトはフジクラの最新シャフト『スピーダー NX FW 55SR』を挿しており、ドライバー換算でいうとHS40m/s前後の方にオススメできるスペックではないでしょうか。
 
バリスタと言えば以前話題となった3Dプリンターを想起させますが、こちらは3Dプリンターでは無く、肉厚変化を持たせて下部に行くほど薄くなるチタンカップフェース構造で作られています。またフェース面のみならず、ボディ側も中間部を軟らかく仕上げることで大きなたわみと弾きをもたらせてくれる構造になっているそうですね」と堀越プロ。

画像: 試打者/ほりこし・よしかず。試打経験から裏打ちされた豊富な知識と試打技量から大手メーカーのシャフトやヘッドの開発にも携わる。キング・オブ・試打。クレアゴルフフィールド所属

試打者/ほりこし・よしかず。試打経験から裏打ちされた豊富な知識と試打技量から大手メーカーのシャフトやヘッドの開発にも携わる。キング・オブ・試打。クレアゴルフフィールド所属

ちなみに、チタンカップフェースとはゴルフクラブのフェース部分とボディ部分をカップ状に形成した構造のことで、反発性能を高めて重心を下げ飛距離を出しやすくなる仕組みのことだ。

1W換算でHS40m/s相当で試打した5球の平均値
●キャリー/189.5Y
●総飛距離/202.1Y
●スピン量/5800rpm
●着弾角/48度

「実際に打つと球が簡単に上がってくれますし、トップした際でもしっかりとボールを拾ってくれるので寛容性の高いクラブだと思います。シャフトはSRというフレックスですが、しっかりとした振り感があります。シャフトの挙動が安定して、かつボールが上がってくれるので、方向性と安定性を両立させたこの組み合わせは素晴らしい武器になると思います。また打感に関しても素晴らしく、やや高い打音と心地よく伝わる感触は、脱着式では出せないような魅力がありますね」と評価。

総評

画像: 「シンプルで端正な顔つきで高級感がありますね」(堀越プロ)

「シンプルで端正な顔つきで高級感がありますね」(堀越プロ)

 

「ロマロ『バリスタ BR08』は、チタンフェースを薄肉設計にすることで得られる反発性能と、深重心設計による高い寛容性が魅力的なヘッドでした。またシャフト『スピーダー NX FW』は50g台と軽量ながらもしっかりめの振り心地と、挙動の安定性が非常に振り抜きやすく、ヘッドスピードが落ちてきた方にとっても非常に武器になるシャフトだと感じました。ヘッドの飛距離性能と打点ブレへの寛容性、シャフトの挙動安定性と高弾道を組み合わせることによって、FWをより簡単に感じさせてくれる様なクラブでした」と堀越プロは語った。

THANKS/クレアゴルフフィールド

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