
ドライバーの長さ、43.5インチ。そのメリット、デメリットとは?(写真はイメージ)
ロフトは多めにしたほうがいい
みんゴル取材班(以下、み):ヤマハから昨年の「RMX VD/M」に続いて「インプレス ドライブスター」の限定モデルが出ました。どちらもレングスは43.5インチです。『ステディバージョン』というネーミングからも、「曲がらないけれどあまり飛ばない」ような印象を受けます。実際のところ短尺ってどうなんでしょう?
宮城:打ってみればわかりますが45.5から43.5に2インチ短くしてもヘッドスピードは大して落ちません。逆にミート率がよくなってボールスピードが上がる傾向です。振り遅れもなくなるので、飛ぶようになる人は多いと思います。ヘッドスピードの遅い人やゆっくりしたテンポで振る人などには長尺が合う人もいますが、短くして飛ばなくなることはほとんどありません。
み:いま流行りのミニドライバーも43.5インチが多いですね。5年ほど前にはプロギアも44インチのドライバーを出していました。やはりアマチュアが振りやすいのはこれくらいの長さなのでしょうか?
宮城:昔のドライバーは43.5インチが標準でしたが、いまは45.5インチくらい。30年で2インチ長くなりましたが、その間にアイアンは0.25か0.5インチくらいしか伸びていません。
み:ドライバーだけ特殊なわけですね。短尺モデルやミニドライバーを選ぶときに気をつけるべきポイントを教えてください。
宮城:短くなった分、打ち出しが低くなるので、ロフトが多めのヘッドを選んでください。
み:だからミニドライバーはハイロフトなんですね。では、いま持っているふつうのドライバーを短くするのはありですか?
宮城:カチャカチャ付きならロフトアップをおすすめします。フックフェースになってしまいますが、外ブラは元々がオープンフェースなのでそれほど違和感はないと思います。もう一つ大事なのはバランスです。1インチカットすると約6ポイント下がります。元がD3やD4ならC7とかC8くらいになります。
み:ヘッドの重さを感じにくくなるわけですね。
宮城:池田勇太は昔シャフトカットしたドライバーを軽いまま使っていましたが、スムーズに振れるかどうかは個人差があります。手打ちの人はヘッドが重くないと振れませんが、スインガーなら軽いままでヘッドスピードを上げられます。
み:試すにしろ1インチ短くするくらいが無難ですか?
宮城:カットしてしまう前に一度短く持って打ってみてください。小指1本分短く持てば0.5インチ、中指から小指の3本で2インチです。ミート率が上がって、なおかつ飛距離が落ちない長さが見つかります。ヘッドの感じ方もカットした場合とほぼ同じなので、どんな振り感になるかイメージできます。