タイトリスト「GTシリーズ」は発売前からPGAツアーで話題となり、使用率No.1に輝きました。今や設計の基本となっている大慣性モーメントではなく、重心を浅くし、操作性を追求した流行と一線を画したモデルと言われています。その「GTシリーズ」にミニドライバーがラインナップに加わりました。クラブ設計家の松尾好員氏は「芝からでも打てるミニドライバーになっている」と性能を分析しています。近年のミニドライバーを紐解きながら考察していきましょう。
画像: 【試打クラブスペック】ロフト角●13.5度 ライ角●56.0度 体積●280cc 価格(税込)●8万8000円 ※メーカー公表値

【試打クラブスペック】ロフト角●13.5度 ライ角●56.0度 体積●280cc 価格(税込)●8万8000円 ※メーカー公表値

「3番ウッド」の物足りなさを埋めてくれる

GD 今回はタイトリスト『GT280 ミニドライバー』(以下、GT280)を分析していただきます。ここ数年は「キャロウェイ」、「テーラーメイド」からミニドライバーが展開されています。ミニドライバー界隈では、その2メーカーがひしめき合っていますが、ついに「タイトリスト」も参戦しました。

松尾 そうですね。「テーラーメイド」は『SLDR Sミニ』がミニドライバーの始まりで、昨年発売された『バーナー ミニカッパー』で6代目となりました。「キャロウェイ」は昨年の『パラダイム Aiスモーク 340ミニ』を皮切りに、今年の『エリートミニ』が2代目となっていますね。

画像: 左から『キャロウェイ エリートミニ』、『テーラーメイド バーナーミニ(24年)』

左から『キャロウェイ エリートミニ』、『テーラーメイド バーナーミニ(24年)』

GD ここ数年ラインナップされているミニドライバーの特徴としては、「テーラーメイド」は304㏄、「キャロウェイ」が340㏄というヘッド体積になっています。一般的なドライバーが460㏄と比べるとひと回り小さいサイズになっています。またクラブ長さも43インチ台と短い設定です。

松尾 長さが短く、ヘッドが小さいことで操作性が良いのがミニドライバーの特徴です。そのぶん、ドライバーよりも飛距離は控えめですが、狙ったところに運びやすくなっています。

GD 『GT280』はどんな性能なんでしょうか?

松尾 「キャロウェイ」や「テーラーメイド」よりもヘッド体積がさらに小さい280ccになっているのが大きな特徴ですね。サイズ的にもブラッシー(2W)を彷彿とさせます。ドライバーとスプーンの間を埋める使い方でも良さそうですね。

画像: ※数値は実測値

※数値は実測値

GD なるほど。ヘッドのサイズだけでなく、ロフトラインナップを見てみると13.0度のみという点も、セカンドショットを意識してのことなのかもしれませんね。他に特徴はありますか?

松尾 ヘッドが小さいのでフェースの高さが低いシャローフェースになっています。そしてスイートスポットが低い設計になっています。小ぶりな設計と合わせるとティーショットだけでなく、芝の上から打つことも想定しているのではないかと考えられますね。またこの低重心を踏まえるとティーショットで使う時は、低いティーアップで打つとミートできます。

GD タイトリスト『GT280ミニドライバー』はどんなゴルファーにおすすめですか?

松尾 他にもドライバーの「GTシリーズ」と同様に重心が短く浅い設定です。そしてヘッドの操作性を判断できるネック軸回りの慣性モーメントが非常に小さいです。これらを踏まえるとコンパクトなヘッドを生かして、狭いホールのティーショットやスプーンよりも飛ばして狙いたいゴルファーは試してみると良いでしょう。

▶︎▶︎▶︎次ページでは凄腕シングル松尾好員氏のタイトリスト『GT280 ミニドライバー』試打インプレッションを紹介!

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