タイトリスト「GTシリーズ」は発売前からPGAツアーで話題となり、使用率No.1に輝きました。今や設計の基本となっている大慣性モーメントではなく、重心を浅くし、操作性を追求した流行と一線を画したモデルと言われています。その「GTシリーズ」にミニドライバーがラインナップに加わりました。クラブ設計家の松尾好員氏は「芝からでも打てるミニドライバーになっている」と性能を分析しています。近年のミニドライバーを紐解きながら考察していきましょう。

鋭い低スピンで飛ばせる重心設計

ここからは実測データをもとに凄腕シングルでもある松尾氏にクラブ分析と試打レポートをしてもらいます。試打及び計測ヘッドが13.0度、シャフトは「TENSEI 1K BLACK 65」(フレックスS)です。掲載数値はすべて実測値となります。

小ぶりなヘッドで操作性が良く、低重心設計なことからティーショットだけでなく芝の上からでも打てる

クラブ重量が329.6グラムと非常に重いですが、クラブ長さが43.25インチと短いので、クラブの振りやすさの目安となるクラブ全体の慣性モーメント(基準値:282万〜286万g・㎠)が287万g・㎠に抑えられています。計測数値のみで推察すると、ドライバーのヘッドスピードが43m/sくらいのゴルファーにとって、タイミング良く振りやすくなっています。

ヘッドは「タイトリスト」らしいオーソドックスな形状で、サイズ感がブラッシーのようで、スプーンよりも大きく、ドライバーとして見れば25年前の大きさです。そして他社のミニドライバーよりも小さめですが、フェアウェイからのショットをかなり意識している設計だと想像できます。

画像: ドライバーと3Wの間を埋めてくれそうな一本だ

ドライバーと3Wの間を埋めてくれそうな一本だ

実際に試打したところ、アドレスでは実測で278ccと小ぶり感のあるヘッドなので、通常のドライバーのような高いティーアップは必要なく、スプーンを打つイメージでいいでしょう。

試打シャフトは最近の市販品では珍しくかなりしっかりした設定で、ある程度パワーが必要です。そしてインパクトの再現性がとてもいい感じです。

標準のソール面のウェイト配置は前方が軽く、後方が重い設定。ティーショットで使う場合はスピンが入りやすく弾道が安定します。

画像: 低重心なことから通常のドライバーよりも低いティーアップで丁度いい

低重心なことから通常のドライバーよりも低いティーアップで丁度いい

そして小さくシャローなヘッドで、ロフトが13度と2番ウッド的な扱いで、ティーショットではフェアウェイをキープしやすくなっています。またアベレージゴルファーにとっては、フェアウェイからボールを上げることは難しいですが、ライがとても良ければパー5のセカンドショットでも使えそうです。

※週刊ゴルフダイジェスト6月24日号「ヘッドデータは嘘つかない!」より

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