女子ツアー黄金世代の実力派にして天然キャラクター・小祝さくら。そのゴルフ回路を覗く異色エッセイ。第66話、バンカーは開いて振る。
画像: 打ち方のコツなどレッスン的な話を聞くと、いつもスラスラと答えが出てくる小祝。それだけ自分で練習を重ねて身に付けてきたからなのだ

打ち方のコツなどレッスン的な話を聞くと、いつもスラスラと答えが出てくる小祝。それだけ自分で練習を重ねて身に付けてきたからなのだ

小祝さくらは、バンカーショットが嫌いではない。いや、むしろ好きだ。 バンカーショットのコツを聞くと「しっかり開くことです」ときっぱり。開くとはもちろんフェースである。

「アマチュアの方は、フェースを開くことに対して〝怖い〟と感じる方が多いんです。だからまずは開くことからです。しっかり開いて、その開いたぶん、しっかり大きく振っているんですけど、そのとき左体重にするということも大事で、左8、右2くらいの比率で体重を乗せて、しっかり砂を取るということもポイントなんです」

距離感はどのようにして作っている? 「もうここは、振り幅とフェースの開き具合なんですけど、ほぼ感覚です。練習あるのみという感じで。プロゴルファーは皆そうだと思います。これくらい飛ぶ、という感覚をつかむためにはやっぱり練習しかないんですよ。そのへんはもう開き具合と振り幅と距離を見ながら、とにかくたくさん練習して身に付けるしかないという感じですかね」

砂が少ないときは、どのように打ったらいい?「砂がないときは、フェースを開きすぎるとダメだと言われています。はじいちゃうんですよ。だからフェースを開く度合いを抑えて振り幅も小さくして打つんです。そのときはあまり体重を左に乗せすぎるとまた、地面にはじかれることが多いので、体重は少し左に乗せるくらいで、アプローチに近い感じというか、クリーンに打つイメージでやっています。でもこれも経験と練習しかない感じです」

こんなことしか言えなくてごめんなさい、と申し訳なさそうに話す小祝。しかし、小祝さくら自身、プロテストを受ける前に、バンカーショットの練習をとにかくたくさん行ったのだという。「めっちゃやったんです。昔はバンカーショットが下手だったんですけど、練習してすごく上達して。でもアマチュアの方って、練習をまずしないですよね。というより練習する場所や機会がなかなかないですものね。でも、何とかバンカー練習ができる場所を見つけてください。たくさん練習しないとやっぱり上達はしないと思いますね」とここはクールにきっぱり。

今年、ここまでのサンドセーブ率は66・6667%で%で3位(6月11日現在)。それを伝えると「え、今までの数字見ました?」と笑う小祝。確かに過去の数値は、そこまでよくはない。「まあ、数字は数字ですから。ふふふ」。しっかり練習して、確実に成長する。小祝さくらの強さの秘密は、ここにもある。

※週刊ゴルフダイジェスト2025年7月1日号〝ゴルフときどきタン塩〟より(PHOTO/Hiroaki Arihara)

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