フリートウッドは第3ラウンドで完璧なゴルフを見せた。フェアウェイを1つも外すことなく1イーグル、5バーディ、ノーボギーの7アンダー63をマークしリーダーボードの最上段に駆け上がった。
しかし最終日は序盤で3パットが2回。バック9で2つバーディを奪い返してリードを守ったが16番パー3でグリーンを外しアプローチをオーバーさせてボギー。後続に1打差に迫られた。
1打リードで迎えた最終18番、右バンカーからのセカンドショットがショート。2.5メートルのパーパットを沈めることができず、逆に2メートルのバーディを決めた同じ組のブラッドリーに逆転され2位タイで終戦した。

念願のPGAツアー初勝利を逃したトミー・フリートウッド(写真/Getty Images)
「悔やむとしたら最終ホールの2打目か最後のパット。16番と18番はとにかくがっかりしました。本当に最悪な終わり方だった」と肩を落としたフリートウッド。「ショットがすごく悪かったわけじゃないのに……」
今季の予選落ちは前週の全米オープンだけ。トップ10に5回入っているが本格的優勝争いは今週がはじめてだった。
「久々にこういう位置で戦って良いプレーはできたと思います。でも足りなかった。勝つために必要なこともできていたのに。いまは動揺しているし怒りも感じています」
「本当はどこかに行ってふてくされたい気分。でもそれで将来をマイナスにしては意味がない。ポジティブに転換して前に進むだけです」
18番のグリーン脇では父ピートさんが息子の初優勝を見届けようと待ち構えていた。父が禿げているので「いつか自分も禿げるなら若いうちはロン毛にしよう」と髪を伸ばしたというフリートウッド。
少年時代には親子で全英オープンの舞台でもあるイングランド北西部のロイヤルバークデールに忍び込み盗みゴルフをしたこともある仲の良い親子だ。
だから父の前で勝ちたかった。
敗因は「ショットは良かったけれど判断ミスがあったこと」と分析した本人。クラブ選択に迷う場面やプレーのリズムが狂いミスするシーンもあった。
「今回が優勝に一番近かったかもしれません。71ホール目までリードしたのもこれまでの最長。努力を続ければいつか勝てるときがあると確信しています」
イングランドのフリートウッドにとってアメリカはアウェイではあるが応援するファンも多かった。土壇場で勝利を逃したのは残念だが米ツアーの初勝利はそれほど遠くないはずだ。
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