週刊ゴルフダイジェストで連載中の漫画「オーイ! とんぼ」。現実のゴルフの技術や理論に則った描写が好評の同漫画で紹介されていた「ハイドローの打ち方」を、シングルハンディの腕前を持つイラストレーターの野村タケオが実際に試してみた!

つま先上がりからのショットを打つイメージでアドレスを作る

みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。この連載では何度も週刊ゴルフダイジェストの連載マンガ「オーイ! とんぼ」に出てくる技や理論を試してきましたが、7/1号ではハイドローボールの打ち方が描かれていました。僕はフェードヒッターなので、ドローがどうしても上手く打てないのですが、この方法なら打てそうな気がしたので試してみることにしました。

画像: 週刊ゴルフダイジェストで連載中のゴルフ漫画「オーイ! とんぼ」。劇中で描写されたハイドローの打ち方を実践!

週刊ゴルフダイジェストで連載中のゴルフ漫画「オーイ! とんぼ」。劇中で描写されたハイドローの打ち方を実践!

マンガの中ではハイドローの打ち方をとんぼちゃんが説明しているのですが、ボールの位置は変えずに打てるということなんです。その理論を分かりやすく説明すると、つま先上がりのライからのショット。腰の高さくらいにあるボールを打つと考えて構え、そのまま回れ右でテークバック、そして回れ左でインパクトからフォローをとる。そうすると球は当然ドローになります。この考えから、まずはティーを高くしてボールがつかまりやすくします。

画像: つま先上がりのライからのショットをイメージして打つとドローになる(赤線は傾斜のイメージ)

つま先上がりのライからのショットをイメージして打つとドローになる(赤線は傾斜のイメージ)

そしてアドレスですが、腰の高さでまずクラブを構え、そこから上体を少しだけ右に傾けます。そこからほんの少しだけ回れ右。その状態から前傾しクラブを地面に下ろします。これで上体が右を向いた形になり、クラブはボールから離れた右後ろに来ることになります。そこでクラブを回して少しだけフェースを閉じればハイドローを打つアドレスの完成です。

画像: 上体を少し傾けてから右を向き、そこで前傾してクラブを地面に下ろす

上体を少し傾けてから右を向き、そこで前傾してクラブを地面に下ろす

このアドレスから回れ右でテークバックして回れ左でボールを打てば、クラブ軌道は少し右向きになって、上向きになったところでインパクトできるのでハイドローになるということなんです。

画像: ヘッドの位置はボールから離れた右後ろになるので、クラブを少し回しフェースを閉じる

ヘッドの位置はボールから離れた右後ろになるので、クラブを少し回しフェースを閉じる

そしてもうひとつのコツが、腕の力を下から上に使うこと。インパクトからフィニッシュに向けてたたまれていく両腕のたたむ力を強くするんです。下から上に強くひじをたたむということですね。桶ですくったお湯を左肩にザパっと強くかけるみたいな動きです。

画像: インパクトからフィニッシュにかけてては両腕のたたむ力を強くする

インパクトからフィニッシュにかけてては両腕のたたむ力を強くする

僕は今までもドローが打ちたくて、いろいろやってきましたが、なかなか上手くいかなかったんです。クローズスタンスなんかも当然やったのですが、これはスタンスはそのままで上体だけがクローズになる形。ヘッドを置く位置も今まで試したことのない位置だし、フィニッシュで両腕のたたみを強くするなんてこともやったことがありません。もしかしたらこれは効果があるかもしれません。

実際にやってみると……

さっそく本当にハイドローになるか試すために、まずは慎重にアドレスを作ります。いつも通りにアドレスをしてから上体を少しだけ右に傾け、ちょっとだけ回れ右します。そしてクラブをその場に下ろすように前傾してから、最後に少しフェースを閉じます。

構えてみると、けっこう上体がクローズになっているような感覚があります。そしてボールとヘッドの距離が思ったよりも遠いですね。ここから腕の力を下から上に使うようにして打てばいいわけです。

ボールを打ってみましたが、上体がクローズになっているだけあって、インサイドからクラブ入れやすくなっています。ボールとヘッドが離れているのも、思ったよりも気になりません。しかし両腕を強くたたむというのが難しい。元々たたむ動きが得意じゃないので、強くたたもうとするとトップしちゃうんじゃないかという感じがするんですよね。

最初に打った球は右に少し出て、そのまま真っすぐ右に飛んで行きました。やはり上手く腕をたためていないのが原因じゃないかと。

素振りで腕を強くたたむ動きを確認しながら何球か打っていると、だんだん感覚がわかってきました。上手く腕がたためるようになると徐々にハイドローっぽい球に。しかしなかなか毎回いい球にはならないですね。でも上手く打てた時にはなかなかいい感じのドローボールが打てました。

画像: 上手く打てるとしっかりとしたドローボールになりました

上手く打てるとしっかりとしたドローボールになりました

マンガの中ではこのハイドローの打ち方とは真逆の動きで、腕を上から下に使ってでスライスを打つ動きも解説されています。これらの動きが理解できれば、とんぼちゃんほど上手くはないにしても、少しは球筋の打ち分けができるようになるんじゃないかと。みなさんもぜひ試してみてください。

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