朝イチのスタートホールやラウンド中に後続が追い付いてきたとき、知らない人の視線を感じながらのティーショットで異常なまでに緊張した記憶はないだろうか。週刊ゴルフダイジェスト7月1日号では、北川祐生プロにチョロやOBなどの大ミスしないための対応術を教えてもらった! 「みんゴル」では2回に分けてご紹介。【2回中1回目】
画像: 【緊張した時のティーショット術①】朝イチの見られて緊張する場面でもスムーズに振るには「“間”を作らず2拍子で」が良い!

解説/北川祐生プロ
きたがわゆうき。1990年生まれ、東京都出身。高校卒業後に研修生となり20歳でプロテスト合格。昨年、ACNツアーで賞金ランキング16位になり、今季はレギュラーツアーの出場資格を獲得。得意のドライバーショットを武器にツアー初優勝を狙う

“間”を作らず2拍子で振る!

GD 朝イチのティーショット、僕らアマチュアはいろんな人に見られるプレッシャーで緊張して信じられないようなミスしちゃうんですよ。

北川 プロのボクだってスタートホールはメチャクチャ緊張します(笑)。

GD 緊張したときどうすればミスを防げますか。

北川 リズム&テンポを気を付けてます。ボクの場合は「1・2」の2拍子で打つように心がけています。

GD ゆっくりなテンポで振ったほうがいいのかと思いました。

北川 3拍子が悪いわけではありませんが、2拍子だと体の動きがシンプルになります。あとは始動で余計な力が入らなくなるんです。

GD 「1」でトップまで上げればいいんですね?

北川 そうです。上げて下ろすだけのイメージです。始動でどう上げようか考える前に上げちゃう。ダウンスウィングも切り返しで余計な力みが入りにくくなります。

GD 極端に言えば、始動さえできれば緊張した場面でもスムーズにスウィングできるということですか?

北川 そうです! 緊張しているといつも以上に止まった状態から動くことが難しくなります。だから2拍子がいいんです。

「素早く下ろして“タメ”の意識は排除する!

「1・2・3」の3拍子だと始動で腕に力が入りやすいのと、切り返しで“間”が入りやすくなるため、力が入りやすくなる。緊張したときは、2拍子で上げて下ろすだけのシンプルな動きを目指そう。

画像: イチ、二のイメージ

イチ、二のイメージ

大きく曲がる理由は切り返しにある。ゆっくりじゃなく素早く上げる

飛ばそうとすると切り返しで手に力が入りやすくなる。ダウンスウィングでタメる動きをせず「1・2」で下ろすことだけ考えればいい。また、ヘッドをゆっくり上げる意識を持つと、逆に腕や上半身に力みが生まれる。始動でヘッドの動きがブレるとインパクトでスクエアに戻しにくい。

画像: 素早くテークバックし、切り返しでは1,2と考えながら下す

素早くテークバックし、切り返しでは1,2と考えながら下す

テンポよく切り返してタメを作らない!

画像: 力まないためにはテンポが大事

力まないためにはテンポが大事

【始動法】慌ててあげない!

GD 2拍子で上げる際、テンポが速くなると思いますが、打ち急がないポイントは?

北川 手先でヘッドを動かそうとすると手打ちになってボールが曲がる原因になるので、フェース面が右足のつま先の前に来るまでは、ボールに向けておいてください。

画像: 「この幅を真っすぐ動かせば緊張しても曲がらない!

「この幅を真っすぐ動かせば緊張しても曲がらない!

GD どうしてですか。

北川 小手先でヘッドを動かしづらくなるからです。緊張したときに曲がるのは早く打ち終えたいという意識が働き、小手先でクラブを振り上げる傾向にあるからです。そうなると、体が回転せずにクラブを振り上げて手打ちになり、大スライスなどのミスが出やすくなります。そのために、右つま先までフェース面をボールに向けたまま振り上げれば、肩もしっかり回って手打ちになりにくいんです。

GD フェース面をボールに向けたまま上げるときに注意する点はありますか。

北川 少しお腹に力を入れて、ヘッドで重たいモノを後方へ押す感覚で始動すると、手打ちがより防げます。肩や体をしっかりネジったトップになれば、手打ちにならないので、構えたときのフェース面の向きにインパクトで戻りやすく曲がりにくくなる。手打ちはスウィング軌道が蛇行するので曲がりやすくなる。手打ちにならないよう、そしてフェース面の開閉を少なくして曲がる要素を減らすために、始動でフェース面をボールに向けることを心がけてください。

右足つま先までフェース面をボールに向けておく

スウィングの始動で右足つま先の前にフェース面が来るまで、フェースはボールを見続けておく。このとき、お腹に少し力を入れて体幹を意識してヘッドを動かせば、手打ちになりにくいのでフェース面が開閉する動きが少なくなり曲がる要素が減る。

画像: 「この幅を真っすぐ動かせば緊張しても曲がらない!」

「この幅を真っすぐ動かせば緊張しても曲がらない!」

ポイント① 始動でちょっとヘッドに荷重
ヘッドを手先で上げないコツは、後方へ重いものを押すイメージを持つ。このとき腹圧を意識すると、より手打ちが防げる。

画像: お腹に力を入れて!

お腹に力を入れて!

ポイント② 上げるときも下ろす時もベタ足
インパクトまで右足をベタ足にしておくと、体が起き上がらないのでフェース面をスクエアにインパクトさせやすい。

画像: べた足で上げて下す

べた足で上げて下す

ポイント③ 体で上げて体で下ろす
体重移動は考えずに振る。このときの動作を腹筋を使って行うと、ヘッドが勝手な動きをせずスウィングプレーンがゆがみにくいので曲がりにくくなる。しかし、手先でヘッドを動かすと再現性の低いスウィングになり曲がりやすくなる。お腹に少し力を入れると、クラブと体が同調して動くので手打ちが防げる。

画像: お腹に力を入れるとクラブと体が同調する

お腹に力を入れるとクラブと体が同調する

▶とにかくボールを”ガン見”して振れば、前に飛ぶ!に続く

PHOTO/Tadashi Anezaki 
THANKS/常陽カントリー倶楽部
※週刊ゴルフダイジェスト7月1日号「緊張したときのティーショット術」より一部抜粋

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