木戸愛との3ホールのプレーオフを制して5年ぶりの優勝を手にした
気温32.5度の暑さと高い湿度の中で、速いグリーンとラフの難セッティングにスコアは伸びない展開になりました。
前半に最終組から3組前の金澤志奈選手が2打目をUTでピンを差しバーディパットもねじ込みスコアを伸ばして首位に並びます。最終組は前半苦しんだ木戸愛選手が後半にスコアを伸ばして首位に並ぶと、距離の長くなった16番パー5で永峰咲希選手が長いバーディパットを決めて一歩抜け出します。

18番でプレーオフ進出を決めるバーディパットをねじ込んだ木戸愛
木戸選手は最終18番でプレーオフに残る値千金のバーディを奪いひざをついてガッツポーズ。永峰選手との3ホールに及ぶプレーオフは永峰選手に軍配が上がり5年ぶりの3勝目を飾りました。

タッチと方向性が抜群だったスコッティキャメロン「ファントム5S」
永峰選手は4日間でボギーは2日目に3個と3日間をノーポギーの安定したゴルフは、目澤秀憲コーチと取り組んで来たフェードボールと距離感も方向性も抜群だったスコッティキャメロンのセンターシャフトが噛み合った結果でした。
フォワードプレスから始動
それではスウィングを見てみましょう。画像は3月の「Vポイント×SMBCレディス」のものですが、ターゲット方向に手元を動かしてから始動するフォワードプレスが特徴的です。

手元をターゲット方向に動かしてから始動するフォワードプレス
フォワードプレスの効果は、手首の余計な動きを防ぐだけでなく左から右へと重心移動をスムーズにしスウィングのテンポを一定にする効果もあります。
テークバックからトップまではスタンス幅の中で右へと重心が移動し切り返しで左へ。ダウンスウィングでは上体を開かずに手元を体の正面に保つことで腕の振り遅れを防いでいます。

スタンス幅の中で右から左へと重心移動し切り返す
後方からの画像ではしっかりと左へ振り抜くフェードヒッターのスウィングプレーンが確認できます。スピン量が少なすぎてドロップしていたドローからプロテスト合格当時のフェードに戻したことでスピン量も安定しラフまで転がることも減り、予選通過の回数も増えたと優勝会見で話しました。

フェードヒッターらしく左へ振り抜くスウィングプレーン
目澤コーチと取り組んだフェードボールやパッティング、マネジメントなどゴルフのレベルを一歩ずつ上げて来たことでつかんだ5年ぶりの勝利。複数回優勝を目指して残りのシーズンも上位で戦うことでしょう。
写真/姉崎正、岡沢裕行