男子ツアーでアプローチが上手いのは誰かと質問するとよく名前が上がるのが小木曽喬。シンプルな転がしからフワッと上げるロブショットまで多彩な技を見せてくれる技巧派だ。月刊ゴルフダイジェスト8月号ではそんな小木曽の“小技哲学”に迫っている。「みんなのゴルフダイジェスト」では、小木曽のアプローチのイメージや上げるのか転がすのかの判断基準をご紹介!
画像1: 「転がしが上手い人が本当のアプローチ巧者です」多才な技を持つ“ウェッジの魔術師”こと小木曽喬が「転がしの重要性」を解説!

小木曽喬 おぎそ たかし

高校3年時に当時最年少で日本アマ優勝し翌年プロ転向。23年レギュラーツアー初シード。昨年の「ハナ銀行」で念願の初優勝を果たした。「フロンティアの介護」所属

「転がしが上手い人が本当のアプローチ巧者です」

スピンを減らす転がしの技がある

画像: 撮影用に打った1球が簡単にチップイン!

撮影用に打った1球が簡単にチップイン!

17歳で日本アマを制し、翌年18歳でプロ転向したものの、そこから初優勝までは10年かかった。とはいえその10年は成長に必要な時間だったという。

「まずプロとアマではコースセッティングが全然違うので、最初はプロで通用する技術が足りませんでした。そしてチャレンジツアー(現ACNツアー)とレギュラーツアーもセッティングが違うので、より技術レベルを上げる必要があってここまで時間がかかりました」

アプローチはアマチュア時代から得意だったものの、レギュラーツアーのグリーンの硬さに対しては、必要な技が変わってくると感じたという。

「レギュラーはグリーンが硬くてスピンがかかりにくいので、結局シンプルに転がすほうがいいとわかりました。だからロブが上手い人よりも転がしが上手い人が上位にいるのです」

ロブショットが上手い人がアプローチの名手というイメージがあるが、そもそもプロはロブショットが必要になる場所にはあまり外さない。外すなら簡単に寄せられる場所というマネジメントのもとにプレーしているから、転がしで寄せることのほうが圧倒的に多いのだ。

では転がしが上手い人というのは具体的に何が上手いのか?

「ヘッドが急加速しないで、一定の速度で振れていることは大事だと思います。あとはサイドスピンが入らずにキャリーしてから真っすぐ前に転がることですね。僕はそのために少しドローを打つイメージで転がしたりします」

ドローを打つとはいっても左に曲がりながら転がるわけではない。

「フェースを立てながらややインサイドアウトに振るとスピンが減って転がりが良くなります。短い距離でも軌道やフェースの使い方を変えることは大切で、それはショットにも繋がっていくことなのです」

画像2: 「転がしが上手い人が本当のアプローチ巧者です」多才な技を持つ“ウェッジの魔術師”こと小木曽喬が「転がしの重要性」を解説!

鍋谷太一が証言

「小木曽はフェースの使い方が本当に上手い!」

「フェースを開いて球を上げたりスピンをかけたりするのが上手いし、シンプルに転がしても距離感が合う。それは結局フェースの使い方が上手いからなんですよ」

▼転がしの重要性

◎チップインやイージーパーでスコアに直結する

画像: スピン系よりランを使うほうが確実に寄せられる

スピン系よりランを使うほうが確実に寄せられる

プロはグリーンを外したときに寄せやすい場所を狙っているため、ピッチ&ランを含む転がし系のアプローチを打つ場面が多い。さらにグリーンが硬いからスピン系よりランを使うほうが確実に寄せられる。

▼上げる技の役割

◎難しい状況からダボにしない

画像: ダボにせずに確実にボギー以内で収めるためのロブショット

ダボにせずに確実にボギー以内で収めるためのロブショット

転がしが使えなくて球を上げないといけない状況は、失敗するとダボになるリスクがある。ダボにせずに確実にボギー以内で収めるためには、ロブショットの技術も必要。

構成/重富由美子 
写真/姉㟢正 
取材T /ミズノオープン

※月刊ゴルフダイジェスト8月号「アプローチは“フェースに乗せなきゃ”始まらない 」より

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後編では、実際にスピン量を減らして転がすための技術面や意識など、より深く説明している。続きは月刊ゴルフダイジェスト8月号、Myゴルフダイジェストにて掲載中!

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