PXG「Secret Weapon」の試打動画をチェック!
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youtu.be『Secret Weapon』=秘密兵器と名付けられたこのクラブのメーカーが推す特性を見ていこう。強度と軽さを兼ね備えた高品質カーボンファイバーや複合素材をクラウンとソールインサートに用いることで、クラブヘッド内の受領配分を戦略的に行い、MOI(慣性モーメント)を向上させると共に、重心を低く後方に移動。その結果、飛距離、打ち出し角、寛容性が向上した。薄型のチタニウムフェース設計で低スピン・高弾道を促進。(ノーマルモデルの)『Black Ops』の3番ウッドと比較してボールスピードが1.34112m/s向上、スピンが300rpm減少し、飛距離とコントロールの強化が図られている。
さらに、注目すべきは『芝からのパフォーマンス力』だが、タイトに地面に近く設計されたリーディングエッジにより、ボールの上がりやすさと力強さを生み、どんなプレー環境や芝の状態からでも打ちやすく設計されている、ということだ。
ロフト角は13度、ヘッド体積は300cc、シャフトはメーカー純正『PXG Pro Series 65(FlexS、43.75インチ)』だ。
試打を前に『Secret Weapon』の二人による品定めをどうぞ。
小島: (仕様書を見ると)他のミニドライバーにはもっとロフトが立っているのもありますけど、このモデルはロフト展開が13度しかないんです。シャフトは『PXG Pro Series 65』のSシャフトです。ノーマルのドライバーだは重量が55ですけれど、これは43.75インチを少し短い分、ちょっと重たくなってるというところですね。見た目はどうですか。
癸生川: いい顔だよね。まったく左向いてない。
小島: よく、ミニドライバーはドライバーなのかフェアウェイウッドなのかという議論になりますけど、今回のクラブはロフト13度なんですが、印象はどっち寄りですか?
癸生川: 難しい質問だよね。フェアウェイウッドが得意な人はフェアウェイウッドって言うと思うし、苦手な人はドライバーだって言うと思う。
小島: 癸生川プロは普段はミニドライバーを入れないけど、理由は?
癸生川: ドライバーにしては飛ばないし、フェアウェイウッドにしてはヘッドがディープだから難しくて上がりづらいっていうイメージがあるから。
小島: それが普通の意見でしょうね。では、今のこの低スピン時代にコレがどういう役割を果たすか、(ドライバー寄りかフェアウェイウッド寄りか)その辺りを解明していきましょう。ところで、これは入射角はどうする?
編集部: まず、ティーショットで使うという設定でお願いします。
小島: なら、1度ダウンブローだね。クラブスピードは43.75インチなので44m/sくらいからいきましょう。
ではいつもどおりタイトリストProV1で試打を開始していこう!
ティーアップして44m/s前後で打ってみる
【トラックマン4のデータ】
クラブスピード●44.3m/s
ボール初速●65.8m/s
打ち出し角●10.1度
スピン量●3624rpm
降下角●38.8度
キャリー●226.5Y
飛距離●245.7Y
打ち出し方向●2.0度左
スピンアクシス●5.3度右
SIDE●1.0Y右
【GCクワッドのデータ】
Hインパクト●5ミリトウ
Vインパクト●6ミリ低

ティーアップしてHS44m/s前後のセンターヒットしたときのトラックマン4データ(上)とGC4データ(下)
小島: 初速も65.8m/sで、出ていますね。
癸生川: 距離も行ってるんじゃないかなと思うけど、どう?
小島: んー、距離的には、普通の3番ウッドかな。
■小島プロのデータ分析
入射角は3度のダウンです。だから3番ウッドのティーショットとしては、ちょっと上から入れてくる打ち方になりました。それだと低打ち出しの高スピン(3624rpm)の球になるので、スピンが極端に減るヘッドではないですね。打点が6ミリ下で当たっているんですけど、球を拾いやすいようにちょっとソールの部分(リーディングエッジ)が出ている設計なので、これくらい(6ミリ下)でそこから引っ掛けていくイメージでいいと思います。つまりこれがオーソドックスなデータというか、これ以上、上に当たったら確かにスピンは減るけどコントロールしにくいのではないかという気がします。落下の角度が38.3度ですから、3番ウッドのティーショットとしてはいい数値です。
PXG『Secret Weapon』をティーアップをしてHS44m/sで打ったところ、普通の3番ウッドと同等のパフォーマンスが得られる結果となった。では、フェアウェイウッド的に地面にある球を打った場合はどうだろう。
まずは、構えた時の印象から。
小島: 構えた時はどう?
癸生川: 普通のミニドライバーは3番ウッドよりディープフェース。だから打ちづらいと思うわけなんだけど、この『Secret Weapon』はそこまでディープに見えない。
小島: ということは、打ちやすそうに見える?
癸生川: ですね。打ちやすそうに見える。そんなに難しく感じない。
では試打開始!
地面からHS44m/sで打ってみる
【トラックマン4のデータ】
クラブスピード●44.8m/s
ボール初速●65.4m/s
打ち出し角●12.5度
スピン量●3451rpm
降下角●43.8度
キャリー●219.9Y
飛距離●234.6Y
打ち出し方向●0.9度左
スピンアクシス●6.3度右
SIDE●8.2Y右
【GCクワッドのデータ】
Hインパクト●15ミリトウ
Vインパクト●3ミリ低

地面から44m/s前後
癸生川: ほら、打てる!
小島: 今、けっこうトウ寄り(15ミリトウ)で当たっているんですよね……。これ、やさしいのでは?
癸生川: 実はやさしいと思う。
小島: 今ので落下の角度が43.8度ある。
編集部: この落下角度ならグリーンでも止まりますね。
癸生川: 悪くないですね、「飛ぶスプーン」っていうイメージ。
小島: 飛ぶし、許容性があるスプーン。3番ウッドって、長いしロフトもたっているから地面から打つクラブの中で一番難しいクラブ。もしかしたら、それを大きさで改善してくれてるということかも。個人的にはミニドライバーの印象はドライバーが苦手な人が入れればいいというものだったのですが、どうやらこのクラブは違いますね。
癸生川: 一般的なミニドライバーの印象と違う。それと、この『Secret Weapon』にアンダーズペックのシャフトを入れたら簡単に感じると思う。ちょっと先が走るシャフトのほうが楽に上がって飛ばせる。
小島: たしかに、このヘッドに対してはドライバーよりもちょっと重たくて、ちょっと動きがあるシャフトをチョイスしてもらうと組み合わせとしては合いやすい印象はありますね。
■結論

「難しい3ウッドというモノをやさしく変えてくれる、まさに秘密兵器なのかな」(小島)
今回試打をしたPXG『SecretWeapon』について、これはドライバーかフェアウェイウッドか、という冒頭に掲げたテーマに関する二人の答えはどうなったのか。
癸生川: 3番ウッドの代わりというのが印象的で、かつ、ディープフェースですが、難しくなく、楽に上がって飛ばせるヘッドと思いました。
小島: 難しい3ウッドというモノをやさしく変えてくれる、まさに秘密兵器なのかなという気がします。
みんなのゴルフダイジェストYouTube「みんゴル試打班ガチギアトラック」では、『PXG Secret Weapon』の特性と最適スピード帯の割り出しに関してさらに深い検証をやっているので、より詳しく知りたいという人はそちらもぜひご視聴を。
THANKS/アコーディアゴルフ技術研究所