全英オープン開幕の5日前スピースはSNSに生まれたばかりの末娘の写真を投稿。「フォーサムだった我が家に新たなメンバー、サリー・スピースが加わりました。皆元気です」というコメントを添えた。
父親の大きな手と長男サミー君(21年生まれ)、もうすぐ2歳になる長女ソフィーちゃんらしき小さな手がサリーちゃんに触れる様子が家族の絆を表し微笑ましい。
10代でツアー優勝を飾り25歳になる前に全米プロ以外のメジャーを制覇。ここまで通算13勝を挙げているスピースは怪我で戦線離脱しても、スランプに陥ってもライバルたちが羨むほどファンの人気は高い。
昨年手術した手首は慢性的な疾患だったがトラベラーズ選手権でのケガは予期せぬできごと。ウォーミングアップの最中肋骨と脇腹に違和感を覚え、それが次第に背中と首の痙攣に至り、予選落ちのないシグネチャーイベントで棄権を余儀なくされた。
普段なら多少体に違和感があっても「1日以内に治療すれば治る」というが、12週間で10試合に強行出場していたため「体が限界だと悲鳴をあげた」。だがもう体調は回復し今年最後のメジャーでさまざまな課題に取り組んでいる。
第1の課題は来シーズンの主要大会すべてに出場できるフェデックスカップポイント、トップ50入り。トラベラーズ以前はまずまず好調でトップ10入り4回を数えたが休んでいた4週間で10ランクダウンし、全英前のランキングは48 位。
上位70人が出場するプレーオフ初戦の出場は確実だがその先トップ50に絞られるBMW選手権進出は微妙な状況だ。
第2の課題は9月に開催されるライダーカップのメンバー入り。同カップのポイントランクは26位にとどまっているが一緒にプレーする機会が多いキーガン・ブラッドリー主将は「かなりいい線だ」とキャプテンピックの有力候補であることを認めている。
これまでライダーカップに5回出場しポイントゲッターとして活躍したスピース。「現状は理想的ではないけれど調子は上がっている。ライダーカップに出場できたら最高。でも出られなくても大丈夫。無理な目標だとわかっていたから。ケガ(手首)から復帰することができて自分にとってはいい1年だったと思っている」

18番ホールでバーディパットを沈め、ガッツポーズするジョーダン・スピース(写真/Getty Images)
新しい家族の誕生もモチベーションになっている。初日は2オーバーで70位タイと出遅れたが18番で7メートルをジャストタッチで沈め明日に繋がるバーディフィニッシュ。今後の巻き返しに期待だ。
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