海外女子メジャー第4戦となるアムンディ・エビアン選手権は、グレース・キムが世界ランク2位のジーノ・ティティクルをプレーオフで劇的なイーグルで下し栄冠に輝いた。しかしその裏でアメリカでは中継を巡る問題が発生していた。
画像: エビアン選手権で優勝したグレース・キム。テレビより先に優勝者を投稿したLPGA公式X

エビアン選手権で優勝したグレース・キム。テレビより先に優勝者を投稿したLPGA公式X

生中継はスポーツの醍醐味だ。しかし今回、米国内の放映を担当したNBCスポーツの中継が実際の試合進行より遅れるという事態が起きた。このニュースを提供してくれたアメリカ在住のプロゴルファー、緒方庸介氏によると「Xで情報を集めたところアンテナ、ケーブルテレビ、インターネット経由など様々な視聴環境で(中継時間に)ズレが生じ、数分から数ホール遅れていたのではないか」とのこと。

そんな中、LPGAの公式アカウントが『グレース・キムが新メジャーチャンピオンに輝く。エビアンの25年女王はプレーオフを戦い抜いた彼女』と速報したところ、ネット上では「テレビではまだティティクルが18番でアプローチを打とうとしている。中継の遅延は非常に問題だ」という投稿が相次いだ。

オンタイムでライブ感を楽しみたいファンにとっては興ざめだったようだ。近年はスポーツの生中継を見ながらSNSで情報を収集、自分の意見を投稿しながら観戦するスタイルが定着しつつある。しかし、ライブでテレビ中継を見られない事情がある場合、録画して結果を知らずに観戦したいという人も多い。

今後SNSの速報性の高さがネタバレに繋がり逆に興味をそがれるのではないか。そうならないためにもSNSでの発信はできる限り録画を見終えるまで発信を控えるべき媒体であるべきではないか? という議論がアメリカメディアで話題になっている。

現在も日本のゴルフ中継の半数以上はオンタイムではなく録画・編集され放映されている。そのため各ツアーの速報はテレビ中継に合わせて中断され、結果が決まってから公開していた。

ただインターネットではすでに結果がわかるため「人気低迷に繋がる」という声も。テレビとネットの共存の仕方が問われている。

※週刊ゴルフダイジェスト2025年8月5日号「バック9」より

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