オーガスタナショナルはゴルファーなら誰もが憧れるマスターズの舞台。地元住民すら足を踏み入れることができない特別なコースでいま新しい人材を募集している。
画像: アメリカの求人サイトglassdoorにて募集している

アメリカの求人サイトglassdoorにて募集している

職種は園芸家(初級)。大学4年生が卒業するタイミングでオーガスタナショナルがオンラインで募集を行ったことをゴルフ・フォー・スポーツビジネスジャーナルのジョシュ・カーペンター氏がXに投稿し話題になっている。

園芸部門の初級レベルの求人で仕事内容は「クラブ全体に広がる多種多様な観賞用植物と一年草に関する計画と維持管理」とあるが、要はマスターズが開催される4月第2週に合わせて地球でもっとも完璧なゴルフ場の美しさを保つ一翼を担うお仕事。敷地内外の樹木の剪せんてい定や枝打ち、植栽、花の手入れ、除草、エアレーション、散水、施肥、整地などの業務が含まれており、華やかな舞台を整備する裏方的な役回り。

マスターズ本番ではコースにチリ一つ、落ち葉一枚落ちていないが、そんな "天国に一番近いコース"(ゲーリー・プレーヤー談)をベストな状態に保つための清掃も含まれている。ゲートからクラブハウスに続くマグノリアレーンを彩る木蓮の花、12番グリーン奥に咲き誇るアゼリア(ツツジ)はオーガスタの象徴。美しい花々なくしてマスターズは語れない。楽園のような敷地内で週5日勤務できるとは夢のようだ。

ただしやる気だけでは勤まりそうもない。初級の園芸家とはいえ「認定された園芸プログラムまたは関連分野2年間の修了証または准学士号取得者」という厳しい条件があり、ジョージア州認定の商業用農薬散布免許を所持しているか90日以内に取得できるかも条件の1つ。さらに最大50ポンド(約22キロ)の荷物を持ち上げられなければならない。職種は園芸家だが中身は肉体を駆使する労働者に近い。

どんな任務にも耐えられる精神力も必要になりそうだ。現在、募集から3週間ほど経つが適任者が現れただろうか。

※週刊ゴルフダイジェスト2025年8月5日号「バック9」より

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