捻転差を作るために「スウィングアークを大きくする」
みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。ゴルフは飛距離じゃないと言っても、やはり飛ばしたいもんです。そのためにはヘッドスピードを上げる必要がるのですが、これがなかなか上がらない。月刊ゴルフダイジェスト9月号に「史上最高のヘッドスピードアップ大作戦!」という記事がありました。その中で気になるレッスンがあったので、僕でもヘッドスピードが上がるのか試してみることにしました。

月刊ゴルフダイジェスト2025/9号で特集されていたヘッドスピードアップ法を実践!
この特集では3人のLPGAティーチングプロがヘッドスピードアップの方法を教えてくれているのですが、僕が試してみたのは平均飛距離290ヤードという大和田紗羅プロのレッスン。
その大和田プロがアマチュアのスウィングを見ていて思うことが「捻転差が足りていない」ということ。体を大きく使えていなくて、スウィングアークが小さい人が多いそうです。そうなるとトップからボールまでの距離が短くなるので、スピードが出せないんですね。ではどうすればスウィングアークを大きくできるのでしょうか。

(左)スウィングアークが大きいとスピードが出せる。(右)手だけで上げてしまうとスウィングアークは小さくなる
大和田プロは背中をもっと使うべきだと言っています。背中を使ってクラブを上げることができれば、トップでの上下の捻転差が大きくなるので、ヘッドスピードが上がりやすくなります。この捻転差がないと、上下が同時に動いてしまうので、速く振れません。また上半身がしっかりとねじれると、体から遠いところをヘッドが通るためにヘッドを加速させやすくなります。背中を意識せずに浅い捻転だとカット軌道になりやすくなってしまします。

(左)背中を使ってクラブを上げると上下の捻転差ができて上半身がしっかりねじれる。(右)捻転差がないと速く振れない
「背中でクラブを上げる」ために意識することとは?
では背中でクラブを上げるというのはどうすればいいのでしょうか。まず意識することは、体の右上あたりにある物を叩くイメージで振り上げること。そうすることで大きく背中が動きやすいということです。右上に意識を持っていくことでヘッドを遠くに上げることもできるのでヘッドスピードも速くなります。

体の右上あたりにある物を叩くイメージで上げると背中が動きやすく、ヘッドを遠くに上げることができる
そして背中でクラブを上げるもうひとつのコツは右腕よりも左腕の意識を強く持つこと。右腕で上げようとすると、手だけで上げてしまうので体が使えないんです。左腕意識で上げると、背中が動く感覚がつかみやすいとのことです。

(左)左腕を意識して上げると背中が動く感覚がわかる。(右)右手だと手だけで上げてしまう
左腕を意識してテークバックをしてみましたが、確かに遠くにヘッドを上げられて、スウィングアークが大きくなりますね。僕は今までかなり右腕の意識が強かったので、これはかなり感覚が変わるし、効果もありそうに感じます。
3つ目のコツは背中が目標方向を向くくらい回すこと。捻転差が作れていると思っていても、手上げだと背中が回っていません。トップで背中が目標方向を向くまで回すとしっかりと捻転ができます。

(左)背中が目標方向を向くくらい回すとしっかりと捻転差ができる。(右)背中が回っていないと捻転差ができない
これもやってみましたが、さっきの左腕を意識してテークバックするということとセットでやると、背中を意識して回転できて、背中を目標方向に向けることができますね。
しっかりと捻転差を作るスウィングで注意することは右ひざの向き。右ひざが正面を向いたまま捻転をしないと、下半身も一緒に動いてしまうので意味がなくなってしまいます。あとは体全体が右に流れてしまわないようにすることも大事ですね。

(左)右ひざが正面を向いたまま捻転をする。(右)下半身も一緒に動いてしまうと意味がない
このふたつのコツを意識しながらボールを打ってみましたが、確かにヘッドスピードが上がりました。まだ大きなアークになれない部分があるので、球筋は少し暴れましたが、ヘッドスピードが0.5~1m/sくらいは簡単に上がったのには驚きました。これで慣れてくればミート率も上がってきて飛距離も伸びると思います。あとはコースでもこの動きができるように、練習で体に覚え込ませることが大事ですね。
今回飛距離を伸ばすために背中を使ってクラブを上げるというのをやってみましたが、スウィングアークが大きくなるし、捻転差もできて確実にヘッドスピードが上がると思いました。今まではやはり手で上げてしまっていたので、スウィングが小さくなっていたんだな~と感じます。特に左腕を意識してテークバックするというのは、なかなかいいな~と思いました。
この記事には背中を使って振るためのドリルも紹介されているし、他のティーチングプロのレッスンも掲載されています。飛距離を伸ばしたいと思っている方はぜひ読んでみてください。