2025年7月29日、イギリスのロンドン郊外にいます。ボクのメジャー初挑戦となる全英シニアオープン(7月24~27日)は、2日間を戦って通算4オーバー。3打足りずに予選落ちという結果になりました。応援してくださったみなさん、ありがとうございました。残念ながらいい報告はできませんでしたが、今回はその試合を振り返ってみたいと思います。
画像: 初メジャーで学んだ、320Yパー4を学ぶ戦略!「今の悩みは、スウィング&クラブとコースの相性です」【ヨコシンの欧州レジェンズツアーレポート「夢に向かって」 #15】

横田真一(よこたしんいち)

72年生まれ。53歳。専修大学ゴルフ部出身。95年にツアーデビューすると、その年にシード権を獲得し、97年の全日空オープンで初優勝を飾る。その後、アプローチイップスに悩むも、10年のキヤノンオープンで13年ぶり2度目の勝利を挙げた。40歳をすぎてから順天堂大学院・医学研究科に入学し、2年間の修士課程を修了するなど、知見を深める努力も怠らない個性派プロゴルファー。現在は、日本と欧州のシニアツアーに参戦しながら、YouTuberとしても活躍中。

横田真一チャンネル

画像: 初メジャーとなったISPS HANDA シニアオープンの会場サニングデールGCにて

初メジャーとなったISPS HANDA シニアオープンの会場サニングデールGCにて

先週のレポートで、「(せっかくマンデーを通って出場権を獲得しても)予選落ちをしたらダサい!」なんて書きましたが、その予選を通過できませんでした。う~ん。カッコ悪い(笑)。

でも、これが今のボクの実力。一生懸命プレーしましたし、やるべきことはやったので仕方がありません。

とにかく、試合会場となったサニングデールGCは戦略的で素晴らしいゴルフ場でした。難しいホールでも、きっちりと攻め切ればバーディを取れるルートはある。でも、油断をしていると距離が短いホールでもスコアを落としてしまう。そういうコースなのです。

たとえば、11番ホールなどは320Yの短いパー4で、ティーショットを打つとグリーンの手前30Yくらいのところまで届いてしまいます。しかし、フェアウェイがペタペタ(芝がカラーのように刈り込まれていて、逆目で葉が寝ている)なうえに、グリーンが奥に向かって下っているので、このアプローチが難しいのです。とくに、ボクのようなアプローチイップスには、めちゃくちゃプレッシャーがかかります。実際、練習ラウンドでは、そこからのアプローチをトップしてグリーン右奥の池に入れてしまいました。

話題にあがった練習日の11番Hを振り返る(1分12秒~)【横田真一チャンネル】

画像1: 全英シニアOP練習ラウンド後半 レイアウトが面白すぎる! 500ヤード近いパー4から270ヤードほどのパー4までバリエーションに富んだ18ホールに感動 #全英シニアOP #サニングデール www.youtube.com

全英シニアOP練習ラウンド後半 レイアウトが面白すぎる! 500ヤード近いパー4から270ヤードほどのパー4までバリエーションに富んだ18ホールに感動 #全英シニアOP #サニングデール

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このようなホールでは、ティーショットを無理にグリーンに近づけてアプローチをするより、80~100Yを残して、上から落としてやるほうが球をグリーンに止めやすくなります。試合ではこの作戦でパーを取ることができましたが、正直に言って320Yのホールで「確実にグリーンに乗せておこう」なんて考えたのは、このゴルフ場が初めてです。さすが全英オープンも行われるチャンピオンコース。とても勉強になりました。

サニングデールGCは、この11番に限らず、「とりあえずティーショットをグリーンに近づけて……」なんて考えていると痛い目に遭うホールばかり。すべてのホールで攻略ルートがはっきりしていて、それをやり切らないとスコアを作ることができません。今回は、本当に頭を使い、それをやり切ることに集中し、実践することができたと思います。ですから、予選落ちとはいえ、ボクとしては納得の結果と言いますか、ゴルフの内容に関して悔いはないと考えています。

ただ、改善点としては、クラブの見直しが挙げられそうです。ボクはいま3本のUTを入れているのですが、シャローフェースの6UT(ピンのG440の5UTのロフトを寝かせて使っています)はともかく、ディープフェースの3UTと4UTが、欧州の硬いフェアウェイに弾かれてしまうのです。今回も、それでいくつかミスをしましたが、それがなければ1~2打は縮められる可能性があったと思います。このUTを弾かれないようにするには、かなりバウンスを削らなくてはいけません。でも、そうすると今度は日本の芝に合わなくなる危険があるので、欧州用にバウンスの少ないUTを用意する必要がありそうです。

欧州の選手の中には、かなりバウンスの強いアイアンを使っている選手もいるのですが、彼らはかなりハンドファーストにロフトを立てて打っています。ハンドファーストに打つと、バウンスが減って当たるので、バウンスの強いクラブでも問題がないのです。しかし、ボクは球を払って打つタイプなので、あまりハンドファーストに打つことがありません。この払って打つスウィングとバウンスの強いクラブの組み合わせは、硬いフェアウェイと相性が悪いのです。

そういえば、欧州シニアの賞金王になった海老原清治さんも、欧州ではバウンスの少ないアイアンを使っていたことを思い出しました。しかし、こういうものの必要性は、実際に経験して初めてわかるものです。これも欧州ツアー1年目の修行のうち。ひとつひとつ問題を解決して、次につなげていきたいと思います。

【動画】「横田真一チャンネル」でもセッティングのミスを悔やむ

画像1: 全英OP用の横田最新クラブセッティング ヨーロッパの芝と風にはあのクラブがやっぱり必要だった?! 横田の新武器そしてこれからのセンティングの構想を明かす #DISM #ヨコシンスティック #全英OP www.youtube.com

全英OP用の横田最新クラブセッティング ヨーロッパの芝と風にはあのクラブがやっぱり必要だった?! 横田の新武器そしてこれからのセンティングの構想を明かす #DISM #ヨコシンスティック #全英OP

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さて、今週は欧州ツアーのもうひとつのメジャー、ステイシュアPGAシニアチャンピオンシップです。数日前まで出場できるかどうかわからなかったのですが、今週の日曜日の夜に出場権を得ることができました。ですので、まずは全力を尽くして、この試合に臨みたいと思います。みなさん、引き続き応援よろしくお願いします。

【動画】全英惨敗後、藤田寛之さんと食事をしながら反省会(?)

画像1: 全英惨敗 藤田寛之さんと食事をしながら反省会 普段話せないことも横田の前だからしゃべれちゃう? 藤田さん大サービスの回 #藤田寛之 #全英シニアOP #ヨコシンあそぶヨーロッパ西遊記 www.youtube.com

全英惨敗 藤田寛之さんと食事をしながら反省会 普段話せないことも横田の前だからしゃべれちゃう? 藤田さん大サービスの回 #藤田寛之 #全英シニアOP #ヨコシンあそぶヨーロッパ西遊記

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写真/本人提供

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