初速アップによる飛びにこだわり、ルール限界の“ギリギリ”を攻めたクラブ設計を追求している「プロギア」から、従来モデルとは一線を画し、プロ好みの仕様になっている「クローバーシリーズ」が登場しました。今回は「RS MAXプロトタイプ☘(ワンクローバー)ドライバー」を紹介します。“MAX”と冠されているようにミスヒットへの強さを持ち合わせながら、ボールを自在につかまえられるプロが扱えるように、逃がせるヘッド設計がなされているとのこと。さらにソール面の後端にはスライド式のウェイトが搭載され、つかまり具合を細かにカスタマイズできます。クラブ設計家の松尾好員氏によれば「たしかに上級者向けのスペックになっている」と分析。2024年に発売された『RS MAX ドライバー』と比較しながら考察してみた。
画像: 【試打クラブスペック】ロフト角●9.5度 ライ角●57.0度 体積●460cc 価格(税込)●12万1000円 ※メーカー公表値

【試打クラブスペック】ロフト角●9.5度 ライ角●57.0度 体積●460cc 価格(税込)●12万1000円 ※メーカー公表値

振れるゴルファーにフォーカスされている

GD: 今回はプロギア『RS MAX プロトタイプ☘ ドライバー』(以下、ワンクローバー)を『RS MAXドライバー』(以下、MAX)と比較しながら分析していただきます。「☘」と名の付くモデルは「プロギア」の中でも、ツアープロのフィードバックを反映して設計されているとのことです。

松尾: そうですね。2021年から数えると今モデルは3代目になりますね。そして今回も通常のモデルとデータを比較しても上級者向け設計になっていました。さらにロフトラインナップが9.5度というのも対象ゴルファーがはっきりしていますね。

GD: たしかに通常だと10.5度と同時に展開されるので特定の層に向けてフォーカスされている感じがありますね。データ的にはどんな性能が磨かれているのでしょうか?

松尾: ヘッド重量を比較すると『MAX』は198.7g、対して『ワンクローバー』が201.2gと重たくなっています。この重ヘッド設定がクラブの振りやすさの指標となるクラブ慣性モーメントにもかかわっていて、『MAX』が290万g・㎠とヘッドスピードが45m/sくらいだと扱える値です。一方の『ワンクローバー』は295万g・㎠と大きい数値で47m/sで振れるゴルファーがひとつの目安だと思います。
 
あくまで計測数値から導いているので振り感などは度外視ですが、『ワンクローバー』はパワーがあるゴルファー向きであると言えます。

画像: 『☘』はロフトラインナップが9.5度で展開されていることも含め、パワーがあるゴルファーに向けて設計されている

『☘』はロフトラインナップが9.5度で展開されていることも含め、パワーがあるゴルファーに向けて設計されている

GD: 9.5度ということもあわせると、ある程度振れるゴルファーでないと性能を生かしきれないわけですね。

松尾: はい。プロ仕様ということもありつかまり具合にも違いがあります。ライ角を見てみると『MAX』は58.5度と標準的な設定ですが、『ワンクローバー』は57.0度とフラットになっています。続いてフェース角は『MAX』はフックフェース、『ワンクローバー』がスクエアフェースに。この2つから言えることは『ワンクローバー』はつかまりを抑えたモデルです。

画像: フェース角は『MAX』はフック、『☘』がスクエア

フェース角は『MAX』はフック、『☘』がスクエア

GD: ボールを自在にコントロールできるプロだからこそ、あえてつかまり性能を控えめにしているんですね。

松尾: そういう設計意図があると思います。また両モデルに共通している性能もあり、それはヘッドの慣性モーメントが大きくミスヒットに強いドライバーということです。つかまりとやさしさを持っているのが『MAX』、やさしさがありながら叩いて飛ばせる『ワンクローバー』という立ち位置となるのではないのでしょうか。

GD: プロギア『RS MAX プロトタイプ☘ ドライバー』はどんなゴルファーにおすすめですか?

松尾: 他にもヘッド体積がカタログ値では460㏄ですが『ワンクローバー』は445㏄と小さい設定にされています。このスッキリとした雰囲気もプロモデルらしさのひとつでしょう。ミスヒットへのお助け機能を持ちながらも、9.5度のロフト設定と重ヘッドという組み合わせなので、しっかり振り切ってボールを上げられるゴルファーは試してみると良いでしょう。

▶︎▶︎▶︎次ページでは凄腕シングル松尾好員氏のプロギア『RS MAX プロトタイプ☘ ドライバー』の試打インプレッションを紹介!

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