
横田真一(よこたしんいち)
72年生まれ。53歳。専修大学ゴルフ部出身。95年にツアーデビューすると、その年にシード権を獲得し、97年の全日空オープンで初優勝を飾る。その後、アプローチイップスに悩むも、10年のキヤノンオープンで13年ぶり2度目の勝利を挙げた。40歳をすぎてから順天堂大学院・医学研究科に入学し、2年間の修士課程を修了するなど、知見を深める努力も怠らない個性派プロゴルファー。現在は、日本と欧州のシニアツアーに参戦しながら、YouTuberとしても活躍中。
ステイシュアPGAシニアチャンピオンシップが行われた、トランプ・インターナショナル・ゴルフリンクスは、あのドナルド・トランプ大統領が2012年に建設したリンクスコースです。今回は、新しく造られた18ホールが8月13日にオープンするということで、トランプさんがお披露目で来場。厳戒態勢からのスタートとなりました。
トランプ大統領来場で厳戒態勢!【横田真一チャンネル】
トランプ大統領とツーショット!? 緊張感漂う状況に横田大興奮!? 練習中に全選手ロックダウン!? ドナルド・トランプとの2ショットは叶うのか? #トランプ大統領 #ヨーロッパシニア #レジェンドツアー
www.youtube.com
トランプ・インターナショナル・ゴルフリンクス! 美しくも激ムズなコースでした
さて、そのゴルフ場ですが、写真を見てもらえばわかるように、伝統的なリンクスのデザインを継承したとても美しいコース。ただ、これがまぁ激ムズなのです。風は爆風、両サイドにヒースが群生しているので左右のミスが許されない。その中で、いちばん難しい(風が体の回転を妨げ、球の曲がりが大きくなりやすい)左からのアゲンストが8ホールくらい続く……。とにかく、ちょっとでも球を吹かせば驚くほど曲がるし、ヒースに捕まればそこから1打で出せるとは限らない。
さらに、ヒースに入ると暫定球を打つのですが、球が見つかって打てないとわかると、暫定球は使えないので、また元の場所に戻って打ち直さなくてはいけない。でも、その打ち直しがフェアウェイをキープする保証はないわけです。
こういうプレーが続くと、心のエネルギーが少しずつ奪われていきます。残り5ホールあたりでは、予選通過のチャンスがあるにもかかわらず、歩くスピードが遅くなるほど気持ちが萎えていまい、アグレッシブなプレーを続けることができなくなってしまいました。
ステイシュアPGAシニアチャンピオンシップ2日目のプレーを【横田真一チャンネル】でチェック
ヨーロッパメジャー2戦目 2日目前半 ステイシュアPGAチャンピオンシップ 難しすぎるコースのせいで7ホールが短縮!? このチャンスを活かし横田はスコアを出すことができるか? #ヨーロッパシニア
www.youtube.com練習日の天候は穏やか!? インコース9Hをチェック【横田真一チャンネル】
PGAチャンピオンシップ! ヨーロッパメジャー第2戦の練習ラウンド 後半IN9ホールを解説! リンクスコースってこんな感じになってるの知らなかった! #ヨーロッパシニア #レジェンドツアー
www.youtube.com結果は、予選2日間で16オーバー。2打足りずに予選落ち。シニアの試合とはいえ、世界の名だたる選手たちがプレーしてカットラインが14オーバーなのですから、その難しさはわかってもらえると思います。
でも! それにしてもボクは悪すぎた。難しいのはボクだけじゃないわけです。みんな曲がるし、思うようにプレーできない。そういう我慢大会なのに、ボクはそれに耐えられなかった。そういう自分の弱さを露呈してしまったというか、弱い部分をつつかれているようで、本当にがっかりしています。
2日間で2打ということは、1日たった1打減らせばよかったわけです。そうすれば予選は通過できたのです。どんなに打ちのめされようと、萎えず、くじけず、一生懸命にプレーすれば、それはできたはず。あれだけたくさんミスをしたのですから、1打くらいは失わずに済んだはずなのです。でも、それができなかったのは、ボクが弱かったせいなのです。
よく、リンクスでスコアを作れないと、「慣れていないから」と言うことがあります。でも、ステイシュアPGAシニアチャンピオンシップと同じ週に行われたAIG女子オープンでは、山下美夢有選手が優勝し、日本人選手が大活躍しました。それを見て、ボクは「慣れていない」はただの言い訳なんだ、ということに気づかされました。
今回、メジャートーナメントに出場するというボクの夢は叶いました。でも、出場するだけでは意味がありません。来年、またこの舞台に戻って戦い、結果を出す。それを目標に残りの試合を戦っていきたいと思います(次回へ続く)。
写真/本人提供
※2025年8月6日13時30分、一部加筆修正しました。