7月31日から8月3日に行われたAIG女子オープンを制し、日本人として6人目のメジャー覇者となった山下美夢有。4日間のパーオン率は72ホール中56ホールの77.78 %(全体で3位タイ)と圧巻の数値を叩き出した。アイアンショットの精度はもちろんのこと、そのウラにはドライバーの“カチャカチャいじり”があった。

カチャカチャいじりでメジャーを勝ち取る

画像: 日本人として6人目のメジャー覇者となった山下美夢有(撮影/岡沢裕行)

日本人として6人目のメジャー覇者となった山下美夢有(撮影/岡沢裕行)

日本勢では2019年の渋野日向子以来となるAIG女子OP制覇を果たした山下。パーオン率の高さが物語っているように、優勝のカギはショット力とも言えるが、実は4日間のFWキープ率が69.64%(全体で5位タイ、)と高く、勝因のひとつだ。

そのFWキープ率の高さの秘密は、スコットランド女子オープンから調整したドライバーのカチャカチャに隠されていた。というのも、AIG女子OPの前週から、リンクスコースが続くため、風への対策が重要視された。そこで行った調整というのがロフトを0.5度立てるということ。そうするとフェース角は1度オープンになるが、これをスクエアに構えることで、よりロフトが立つため打ち出し角が低くなり、低スピンの球で攻めることができるというわけだ。

今回のロフト調整についてダンロップツアー担当の中原昭人氏に話を聞いた。

画像: スリクソンのZXiドライバー(9度)をカチャカチャで0.5度立たせて使用。シャフトはフジクラのスピーダーNXグリーン40SR(撮影/岡沢裕行)

スリクソンのZXiドライバー(9度)をカチャカチャで0.5度立たせて使用。シャフトはフジクラのスピーダーNXグリーン40SR(撮影/岡沢裕行)

「ロフトを立てることでスピンが約200rpm減り、打ち出しもかなり低くなりました。結果、風に強く、ランが出やすい球が打てるので地面の硬いリンクスコースでも結果が出せたのだと思います」(中原)

凱旋帰国となった山下は8月8日〜10日の日程で開催される「北海道meijiカップ」に出場予定だが、ドライバーのセッティングは変えずに臨む姿勢。しかし、今後雨が降りフェアウェイが緩くなることがあれば、現在のランを優先セッティングではなく、ロフトを寝かせてキャリーを出す方向への変更も考えているという。

現在、日本人トップの世界ランク6位。そして昨年西郷真央が1位となった、“ルイーズ・サグス・ロレックス・ルーキー・オブ・ザ・イヤー”でも現在1位となっている山下が日本ツアーでどんな球で攻め、メジャー覇者の力を見せつけるのかに注目したい!

画像: 全英女子OPで使用したスパイダーツアーXのクランクネックは変わらずバックイン。7Wと4UTはコースによって変えている(撮影/岡沢裕行)

全英女子OPで使用したスパイダーツアーXのクランクネックは変わらずバックイン。7Wと4UTはコースによって変えている(撮影/岡沢裕行)

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