地域に根ざした大衆的な中華料理店「町中華」にスポットが当たって久しいが、同じように地域に根ざしたゴルフショップといえば「ゴルフ工房」がある。経験豊かなクラフトマンが使い手の要望に合わせ、ヘッドとシャフトを組む「カスタムクラブ(地クラブ)」が人気だ。そこで、人気工房がオススメするカスタムクラブを週イチで紹介 ! 試打者はゴルフダイジェストで四半世紀にわたり世に出たほぼすべてのクラブを打ってきた堀越良和プロだ。

「方向性と飛距離を平均的に上げてくれる1本」

連載72回目は、本試打企画の43回目に掲載されている「ゴルフ工房ザ・クラブワークス 世田谷店」の村上宏貴さんがオススメするカスタムクラブをご紹介。今回はムジーク『オンザスクリューDD G.O.A.T』×『DOGATTI GENERATION Sapphire one-flex』がオススメとのこと。

工房店主の村上さんが特徴を語る

「この組み合わせの特長として、かなりディープなヘッドのため低スピンの力強い弾道が打ちやすいヘッドに、軽量で軟らかめですがヘッドスピードに応じて適度なしなりが発生してくれるワンフレックスのシャフトを挿すことで、高弾道で飛ばせるクラブを作りました。このワンフレックスのシャフトは昔で言う『ダブルキック』のような、幅広いゴルファーに対して対応できるシャフトです。このシャフトは大きくしなり、ヘッドが走る感覚が強いですが、ムジーク独自のチタンファイバーテクノロジーのおかげで安定性も担保しているため、軽いけど振りやすいのに暴れにくいのも特徴です」

画像: ムジーク「オンザスクリューDD G.O.A.T」×「DOGATTI GENERATION Sapphire」

ムジーク「オンザスクリューDD G.O.A.T」×「DOGATTI GENERATION Sapphire」

「実際に使用しているお客様からは、『距離が15ヤードも伸びた』など、飛距離が伸びることで2打目が楽になり、ゴルフが楽しくなったと聞いています。実際、キャリーも伸びますが、着弾からのランが出てくれるので、距離を稼ぐことができます。低スピンのヘッドに硬いシャフトだとドロップしてしまう可能性が高いので、軟らかいシャフトで弾道を高くする工夫をしています。主なヘッドスピード帯はHS38m/s以下を想定していますが、どんなゴルファーでも使っていただける万能な組み合わせです」と村上さん。

「寛容性も残しつつ、最大飛距離を狙えるクラブ」

「本日試打するクラブはヘッド、シャフトともに『ムジーク』社製で、同社史上最大の反発力というヘッドと、飛距離特化型シャフトという“飛ばし”の組み合わせとのことです。ドライバーには初代『オンザスクリュー』に採用したβチタンを採用し、ヘッド後方の可変ウェイトで弾道の調整が可能になっています。シャフトは飛距離特化型の名の如く、ワッグルすると大きくしなり、ヘッドが走る加速感と、しなり戻る際のたわみでインパクトロフトが高まり、打ち出し角を確保できそうな印象がありますね。またマルチフレックスとのことで、特定のターゲットだけでなく、幅広いゴルファーが取り入れやすいのも魅力的ですね」と印象を語る。ヘッド自体はかなりディープフェースに見えるため、普段吹け上がってしまうゴルファーにはスピン量が減り、自身の最大飛距離が出る可能性を秘めたクラブとのこと。

画像: 試打者/ほりこし・よしかず。試打経験から裏打ちされた豊富な知識と試打技量から大手メーカーのシャフトやヘッドの開発にも携わる。キング・オブ・試打。クレアゴルフフィールド所属

試打者/ほりこし・よしかず。試打経験から裏打ちされた豊富な知識と試打技量から大手メーカーのシャフトやヘッドの開発にも携わる。キング・オブ・試打。クレアゴルフフィールド所属

ヘッドスピード42m/s前後の場合
●キャリー/238Y
●総飛距離/249Y
●ボール初速/61m/s
●打ち出し角/16.6度
●スピン量/2220rpm

ヘッドスピード36m/s前後の場合
●キャリー/200Y
●総飛距離/213Y
●ボール初速/54m/s
●打ち出し角/16.9度
●スピン量/2813rpm

「今回はいつものようにHS42m/s前後と、ややヘッドスピードを落として36m/s前後で試してみました。シャフトが動いてクラブに仕事をさせてくれる印象で、どちらのスピード帯も非常に良い数値が出ました。特にHS36m/s前後で重要な打ち出し角が平均16.9度と高く、キャリーが稼げることで安定的な飛距離が期待できます。また一度HS33m/sで試したところ、190Y飛んだことから、ヘッドスピードに応じて程よいしなり戻りで飛ばせる組み合わせです。ワンフレックスだけあって、スピード帯に適したシャフトのしなり度合で良い数値が出ているのだと思います」

続けて、「何度かオフセンターヒットを試しましたが、手に伝わる感触は若干硬く感じるものの、球は左右に散らばることなくコースでも安心して打てる寛容性も備えています。事前資料では、ドライバーの重心位置をヘッドの真ん中に設定しているとのことでしたが、ミスヒット時の寛容性はこの重心位置が関係しているのでしょう」

総評

画像: 「やや軽めのシャフトですが、先端が暴れる感触はなく、しっかりと飛距離を出すことが出来ました」(堀越)

「やや軽めのシャフトですが、先端が暴れる感触はなく、しっかりと飛距離を出すことが出来ました」(堀越)

「今回のムジーク『G.O.A.T』×ムジーク『サファイア』シャフトは、ヘッドスピード問わず幅広いゴルファーにマッチする組み合わせですが、特にヘッドスピードが落ちてきて飛距離に悩むアマチュアゴルファーにはとても武器になる1本だと感じました。ディープな形状でスピン量が増えすぎないヘッドと、ヘッドが走り球が上がりやすいシャフトの組み合わせは、それぞれの特性の良いとこ取りをしたようなクラブでした。またしなりを感じることでスウィングのリズムが良くなる効果も期待できますので、ドライバーに悩む方に是非試していたきたいですね」

THANKS/クレアゴルフフィールド

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