みんなのゴルフダイジェストのYouTubeチャンネル「みんゴル試打班ガチギアトラック」は、プロゴルファーの癸生川喜弘と小島慶太による“ガチ”なギア試打企画だ。今回は、ヤマハの話題の短尺ドライバー『INPRES DRIVESTAR Steady Version』を試打。その最適スピード帯や寛容性をガチで検証した。

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まずは、今回試打する『INPRES DRIVESTAR Steady Version』のスペックを小島プロが解説。

画像: 「ロフトは11.5度(他に12.5度もあり)シャフトは『SPEEDER NX for Yamaha TM-425D』

「ロフトは11.5度(他に12.5度もあり)シャフトは『SPEEDER NX for Yamaha TM-425D』

「ロフトは11.5度(他に12.5度もあり)、シャフトは『SPEEDER NX for Yamaha TM-425D』で、長さは43.5インチ、バランスはC5。S、SR、Rがありますが、今回はRですね。短いので、振り切りやすい、芯に当てやすい、ボールが上がりやすい、初速による飛びがあるのが特徴です。短いクラブのメリットは、当てやすさ。特にヒールに当たってしまうアマチュアゴルファーは試してみる価値があると思います。ただ、距離は犠牲になるし、大きなヘッドに短いシャフトの組み合わせは、トライする人は多いけど案外マッチしにくい部分もあるんです。今回の試打では、そのバランスがどうなのかを検証していきたいと思います」(小島)

小島: 印象はどうですか?

癸生川: 当然ながら短いですね。クラウンが黒でフェースが白っぽいから、フェース面は分かりやすいです。

小島: ヘッドが大きいから、他のミニドラよりも違和感があるんだと思います。この長さなので、試打は40m/sくらいでいいかなと思いますが、でも少し振っていかないといけないかもしれませんね。

癸生川: 短い分ね。

では試打開始!

ところが……。1発目を40m/s前後のスピードで打った後、癸生川プロから「インパクト時のしなりがすごいのでもう少し下げたほうがいい」と提案があり、「ガチギア」では異例のクラブスピード37m/s前後で試打をスタートすることになった。

HS37m/sで打ってみる

【トラックマン4のデータ】
クラブスピード●37.1m/s
ボール初速●55.7m/s
打ち出し角●13.5度
スピン量●2748rpm
降下角●31.2度
キャリー●187.7Y
飛距離●215.7Y
打ち出し方向●3.1度右
スピンアクシ●*3.5度右
SIDE●10.1Y右
 
【GCクワッドのデータ】
Hインパクト●5ミリトウ
Vインパクト●0ミリ

画像: HS37m/s前後でセンターヒットしたときのトラックマン4(上)とGCクワッド(下)のデータ

HS37m/s前後でセンターヒットしたときのトラックマン4(上)とGCクワッド(下)のデータ

打感や弾道を見ての二人の感想は?

癸生川: コントロールしやすいよね。この幅に打とうと思ったときに打ちやすい。

小島: 今、37.1m/sでしたけど、このスピードはどうなの。

癸生川: 球の飛び方はいい。しなるけど、早い遅いとか変なしなり方は感じなかったね。このしなり具合で打っても、引っかかる感じがないから安心できる。

小島: これ以上ヘッドスピードが速いと苦しい?

癸生川: うん、苦しいと思う。

小島プロのデータ分析

クラブスピードが37.1m/sで、ボール初速が55.7m/s。ボール初速はクラブスピードとの割合からすると結構出ています。打ち出し角は13.5度、スピン量は2748rpm。37m/sくらいのスピード帯だとある程度のスピン量が必要になってくるので、その部分は満たされていると思います。落下の角度は31.2度で少し低めですが、このスピード帯にしてはとても良いです。弾道は3.1度右に飛び出してから3.5度右に傾いて、10.1ヤード右に着弾しました。あまりつかまる感じもないので、そこは一つの特徴かもしれないですね。

最初の試打で最適スピード帯は37m/s前後とし、次に、オフセンターヒットをした時の寛容性を検証する。

HS37m/sでトウヒット

【トラックマン4のデータ】
クラブスピード●37.2m/s
ボール初速●55.2m/s
スピン量●2413rpm
打ち出し角●12.0度
降下角●26.2度
キャリー●173.4Y
飛距離●208.3Y
打ち出し方向●5.5度右
スピンアクシス●18.5度左
SIDE●1.3Y右
 
【GCクワッドのデータ】
Hインパクト●20ミリトウ
Vインパクト●2ミリ低

画像: HS37m/s前後でトウヒットしたときのトラックマン4(上)とGCクワッド(下)のデータ

HS37m/s前後でトウヒットしたときのトラックマン4(上)とGCクワッド(下)のデータ

癸生川: そんなに違和感はない。

小島: そうですね、球は強い。20ミリトウに当たっているのに。ただ、球は低くなりますね。悪くはないけど。打った感じは、そんなにヘッドは持っていかれない?

癸生川: 持っていかれてない。シャフトの変なしなりもない。

HS37m/sでヒールヒット

【トラックマン4のデータ】
クラブスピード●36.5m/s
ボール初速●54.3m/s
打ち出し角●12.0度
スピン量●3375rpm
降下角●32.1度
キャリー●179.2Y
飛距離●203.2Y
打ち出し方向●1.2度左
スピンアクシス●8.8度右
SID●9.1Y右
 
【GCクワッドのデータ】
Hインパクト●17ミリヒール
Vインパクト●2ミリ低

画像: HS37m/s前後でヒールヒットしたときのトラックマン4(上)とGCクワッド(下)のデータ

HS37m/s前後でヒールヒットしたときのトラックマン4(上)とGCクワッド(下)のデータ

癸生川: 打感の硬さも少ない。でもコントロールしているという感じは、トウよりは少ない。

小島: スピードがそもそもそんなに速くないから球が散らないですよ。

癸生川: それはあるかもしれない。

小島: このくらいずれてもほぼほぼ真ん中にいるというか、センターから右に10ヤード以内に収まっているから、まあ十分なのかなという感じはありますね。

■小島プロのデータ分析

●ボールスピード
『芯を外しても1m/sしか落ちていない』
クラブスピードはほぼほぼ同じスピードで打っています。ボールスピードはトウに20ミリずれても、(クラブスピードを合わせて算出すると)0.3m/sくらいしか変わらないです。ヒールに17ミリずれてもクラブスピードを合わせたら1m/sくらいしか落ちていないです。

●スピン量
『ヒールヒットはクラブスピード37m/sでスピン量は3375rpm』
ヒールは打ち出しの高さ12度と変わらないのに、スピン量は500~600回転くらい増えます。でもヘッドスピードが37m/sくらいの人たちは、どちらかというとスピン量が欲しいので3375rpmは球を上げる効果として、悪くないと思います。

●飛距離
『芯から20ヤードずれても10ヤードしか違わない』
飛距離はもちろん芯が一番飛んでいますけど、でもトウに20ミリ、ヒールに17ミリ芯からずれて当たっても、距離が10ヤードくらいしか落ちていないといえます。

●曲がり幅
『トウもヒールもセンターから10ヤード以内に収まっている』
クラブスピードが37m/sなので、そんなに速くないという条件は付きますが、球の曲がり幅のSIDEは、トウもヒールも10ヤード以内に収まっているので、このクラブは曲がらない、悪くないと思います。

小島プロの総括

このドライバーはある意味特徴的なドライバーだと思います。通常の45インチや45.5インチのドライバーだと、ヒールに当たりやすかったり、振り切れなくて球がつかまらない人にとっては救世主になるかもしれない。ただ、通常は長いクラブのほうが飛距離は出るわけですから、45.5インチの長さのクラブとこの43.5インチのドライバーを打ち比べてみて、それでもこの短いほうが武器になるって思うんだったらトライしてみたら良いと思います。

『INPRES DRIVESTAR Steady Version ドライバー』は短いクラブとしては物凄く完成度が高いクラブじゃないかなと思います。通常の45.5インチのものがヒールに当たったり上手く振り切れない人にとっては試す価値はあると思うのでぜひいろんな長さを比べながらトライしていただきたいなと思います。

ヤマハ『INPRES DRIVESTAR Steady Version』はこんなゴルファーにおすすめ

画像: 「短いクラブとしては非常に完成度が高いクラブ」(小島)

「短いクラブとしては非常に完成度が高いクラブ」(小島)

今回試打をしたヤマハ『INPRES DRIVESTAR Steady Version ドライバー』のオフセンターヒットの試打をして、お勧めしたいゴルファー層の選定を聞いてみた。

小島: 通常の45.5インチのドライバーがヒールに当たったり、うまく振り切れない人にとっては試す価値があると思います。ぜひ、いろんな長さのモデルと打ち比べながらトライしていただきたいですね。『INPRES DRIVESTAR Steady Version』は、短いクラブとしては非常に完成度が高いクラブじゃないかなと思います。

みんなのゴルフダイジェストYouTube「みんゴル試打班ガチギアトラック」では、ヤマハ『INPRES DRIVESTAR Steady Version ドライバー』のオフセンターヒットした時の許容性の高さの検証の他に、最適スピード帯とクラブの特性をさらに深く検証しているので、より詳しく知りたいという人はそちらもぜひご視聴を。

THANKS/アコーディアゴルフ技術研究所

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