東京ゴルフ倶楽部(6957Y・P72)で開催されている「2025年度(第69回)日本ジュニアゴルフ選手権競技 Presented by Sky」は酷暑による競技短縮(初日、2日目は9ホール競技、最終日は18ホール)で実施。男子12~14歳の部で、高浦維吹(袖ヶ浦市立昭和中3年)が最終日を6アンダーで回り、見事トータル10アンダーで優勝を飾った。中学1年時のリベンジを果たした、彼の勝負の裏側に迫る。
画像: 優勝した高浦維吹(写真提供/JGA)

優勝した高浦維吹(写真提供/JGA)

最終日に見せた圧巻のプレー

最終日を首位タイで迎えた高浦。序盤はパープレーで耐えしのぐゴルフを展開したが、5番でチップインバーディを奪うと、ここから怒涛のチャージが始まった。6番、7番、8番でもバーディを重ね、4連続バーディを達成。9番でボギーを叩いたものの、後半の11番、そして17番、18番でもバーディを奪い、最終日は「66」の好スコアをマークした。

インタビューで彼は「最終ホールぐらいまでスコアは全然分からなくて、バーディ何個取ったかぐらいしか分からなかったです」と語り、スコアを意識せずバーディを重ねていった結果だと明かした。この日の好スコアの要因については、「ロングアイアンはあまりつかまらなかったので、ショートアイアンで打てるセカンドショットをしっかりピンにつけてバーディを取りました。パッティングも良かったです」と分析。特に5番と18番でチップインバーディを奪うなど、ショートゲームの精度の高さが光った。

負けたくない思いが力に

高浦にとって、今回の優勝は特別な意味を持つ。中学1年時に同じ大会で敗退し、「ボロボロになって帰った」という苦い経験を乗り越えての優勝だった。

最終ホールでは、優勝できるかもしれないという意識が芽生えつつも、セカンドではピン方向を狙い、「外れてもいいところに打てた」と、冷静にプレー。最後はチップインバーディで締めくくるという、劇的な形で勝利を掴み取った。

成長を支える父との二人三脚

ゴルフは5歳から始め、現在もアマチュアゴルファーである父親と二人三脚で練習に取り組んでいる。進路については、夏の終わりまでには決めたいと語っており、「いろんなところから声がかかっていますがまだ決めかねています」と話す。

そんな彼が目標とするのは、プロゴルファーの比嘉一貴。高浦は「自分も身長が大きくないので、それでも勝っている選手を見てすごいと思います」と語り、体格が似ていながらもトップレベルで活躍する比嘉に憧れを抱いている。

次の目標は、来週に行われるACNツアー「ダンロップフェニックストーナメントチャレンジinふくしま」でローアマチュアを獲得すること。「ローアマを獲って、『ダンロップフェニックス』へ出場したい」と、さらなる高みを目指している。

中学1年時の悔しさをバネに、見事なリベンジを果たした高浦選手。その冷静さと勝負強さは、今後のゴルフ界を背負っていく存在として、大きな期待を抱かせる。

女子 12~14歳の部では岩永梨花が優勝

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