ACNツアーは全14戦。ここまで8試合が終了し、後半戦に突入している。今週の「ダンロップフェニックストーナメントチャレンジinふくしま」は福島県にある「グランディ那須白河ゴルフクラブ」が舞台。高低差の少ない丘陵コースで全体的に広々としたフェアウェイを持つ一方、バンカーや池が巧みに配置されているコース。今週も昨年まで実況や現地リポーターとして7年間ACNツアーを観てきた萩原菜乃花が紹介!

萩原菜乃花

画像: 昨年まで下部ツアーなどの実況や現地リポーターを担当していた萩原

昨年まで下部ツアーなどの実況や現地リポーターを担当していた萩原

はぎわら・なのか。名門日本大学ゴルフ部に所属して腕を磨き、ベストスコアは75。学生時代から週刊ゴルフダイジェストなどに登場。大学卒業後はライムライト所属のフリーアナウンサーとして活動中。

重圧を乗り越え、悲願の初優勝を目指す竹内大

画像: アプローチとパターには絶対的な自信を持つ竹内(撮影/大澤進二)

アプローチとパターには絶対的な自信を持つ竹内(撮影/大澤進二)

昨年、ホストプロとして挑んだ初日、竹内大は「何も考えずにスタート」し、見事トップ発進。しかし36ホール競技の2日目に、ホストプロという重圧と体調不良からスコアを大きく崩す結果に。「まだまだ弱かった」と、自らのメンタル面を厳しく分析する姿があった。アプローチとパターには絶対的な自信を持ち、他選手からも「パターが上手い」と評価される。その一方で、新しいドライバーが噛み合わず、ティーショットの方向性が安定しないことが最大の課題だった。

画像: ポーズを求めると、名前にちなんだ「大」の字を自身で表現する竹内(撮影/大澤進二)

ポーズを求めると、名前にちなんだ「大」の字を自身で表現する竹内(撮影/大澤進二)

出球が思ったところに出ず、ターゲットと逆方向へ行ってしまうと、ただ乗せるだけのゴルフになり、チャンスに付けれない。しかし、現在は元々使用していたドライバーに戻し、弾道の再現性を重視。ドライバーが安定すれば、持ち味のアイアンショットも活きてくる。昨年の悔しさを晴らすため、「死ぬ気で勝ちにいきます」と、力強いメッセージ。特に「ダンロップで勝ちたい」という強い思いは、復活への何よりの原動力だ。

「気を遣いすぎる性格のため勝つためにはもっと自分に集中しないといけない」と自己分析する竹内は、仲間からは「優しすぎる」と評されている。勝つためには周りを気にしないような性格も必要なのかもしれない。

経験値を糧に、今度こそ最終日の歓喜を!山路幹

画像: メンタル面が課題と話す山路(撮影/大澤進二)

メンタル面が課題と話す山路(撮影/大澤進二)

全体的な調子にばらつきがあり、メンタル面の影響が課題の山路幹。それでも、好調が続けば優勝争いに絡む実力は健在。それを証明したのが、今年5月に福岡雷山CCで行われた「ジャパンクリエイトチャレンジ in 福岡雷山」。最終日最終組という大舞台で、ショットもパターも噛み合う完璧なゴルフを展開した。彼にとって、ショットとパターが噛み合ったこの日は、まさに最高の状態だった。

しかし、最終日だけは普段通りのプレーができず、優勝を意識しすぎたことが、序盤でのOBに繋がり、優勝争いから脱落。初めて経験する最終組のプレッシャーが、勝ちたい気持ちを空回りさせ、いつものゴルフをさせなかった。山路自身も「もっと攻めていきたかった」と悔しさを滲ませ、守りに入ってしまったことを反省。優勝争いをしていた勝亦悠斗や杉本エリックの「淡々と、優勝争いを意識していなさそう」なプレーから、大きな刺激と学びを得た。

画像: 攻めのゴルフで優勝を目指す山路(撮影/大澤進二)

攻めのゴルフで優勝を目指す山路(撮影/大澤進二)

しかし、その経験は大きな糧。得意とする福島の「グランディ那須白河ゴルフクラブ」は、比較的広々としていてプレーしやすいレイアウト。最終組での貴重な経験を胸に、次こそは攻めのゴルフで悲願の初優勝を掴むべく、「次はもっとグイグイいきたい!」と力強く語る。悔しさをバネに、得意なコースで挑む今大会での活躍に注目だ。

異色の経歴を持つ努力家、トップランカーへの道!鈴木海斗

画像: テレビ局のディレクターとして約1年半の勤務経験がある鈴木(撮影/大澤進二)

テレビ局のディレクターとして約1年半の勤務経験がある鈴木(撮影/大澤進二)

明治大学ゴルフ部出身の鈴木海斗。卒業後はテレビ局のディレクターとして約1年半勤務するという異色の経歴を持つ。プロゴルファーを目指すより就職を選ぶ同級生が多く、鈴木も一度は会社員生活を送るも、翌年(2022年)のプロテストで3度目の挑戦にして見事合格。会社員生活で培ったハードスケジュールに耐える体力と精神力で、退職後の1年間、寝る間を惜しんで練習に励んだ。

復帰直後はドライバーの飛距離が50ヤードも落ちるなど苦戦するも、3カ月で技術と体力を取り戻した。今シーズン(2025年)からフル参戦を果たし、福井でのプレーオフで2位タイ、太平洋での優勝争いと、着実に経験値を積み重ねている。

画像: 約300ヤードの飛距離と安定した方向性を持つドライバが持ち味(撮影/大澤進二)

約300ヤードの飛距離と安定した方向性を持つドライバが持ち味(撮影/大澤進二)

彼の最大の武器は、約300ヤードの飛距離と安定した方向性を持つドライバー。速いグリーンを得意とし、スコアを安定させる総合力も併せ持つ。優勝が最大の目標だが、まずはランキング20位以内を目指す。1年半の社会人生活でのブランクを3カ月で戻してきた裏には相当な努力があったはず。優勝争いにも絡んでいまのポイントランクは13位。練習と努力で技術とメンタルを補完する姿勢に注目!

昨年からの雪辱を誓う竹内大、最終組での経験を胸に秘める山路幹、そして異色の経歴を持つ努力家、鈴木海斗。それぞれの思いを胸に、彼らがどのようなプレーを見せてくれるのか。 難攻不落の「グランディ那須白河ゴルフクラブ」を舞台に繰り広げられる、熱き戦いに注目だ。

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