ACNツアーは全14戦。ここまで7試合が終了し、ここから後半戦。1カ月ぶりのACNツアーが8月6日(水)から開幕する。今週の「住地ゴルフチャレンジ」は新規トーナメント。栃木県にある「セブンハンドレッドクラブ」が舞台。フラットで広大、プロでもアマチュアでも楽しめるコース。今週は現在のスタッツで上位選手を昨年まで実況や現地リポーターとして7年間ACNツアーを観てきた萩原菜乃花が紹介!
画像: 昨年まで下部ツアーなどの実況や現地リポーターを担当していた萩原

昨年まで下部ツアーなどの実況や現地リポーターを担当していた萩原

はぎわら・なのか。名門日本大学ゴルフ部に所属して腕を磨き、ベストスコアは75。学生時代から週刊ゴルフダイジェストなどに登場。大学卒業後はライムライト所属のフリーアナウンサーとして活動中。

ランキング1位総取りの注目ルーキー・古川龍之介

画像: リシャール・ミル チャリティトーナメントでまさかの出来事が起こった古川龍之介選手(撮影/大澤進二)

リシャール・ミル チャリティトーナメントでまさかの出来事が起こった古川龍之介選手(撮影/大澤進二)

まず紹介したいのはACNツアー「ランディック チャレンジ」で初優勝、そして先週のレギュラーツアー「リシャール・ミル チャリティトーナメント」で3位に入った好調の古川龍之介選手。現在はACNポイントランキング、賞金ランキング、そしてレギュラーツアーのリランキングすべて1位。

そんな古川に「リシャール・ミル チャリティトーナメント」について振り返ってもらうと、運に恵まれたという。

「4日間でチップインを8回くらいありましたから、スコアメイクはショートゲームなんだなぁ」と話す。昨年取材した時は学生時代から使い、手放せないと言っていたパターをチェンジ。今までピン型にこだわっていたが、マレット型に。「緊張のとき手が震えて、それがボールにも伝わってブレていたが、マレットだとヘッドの重さにより伝わらなくなった」と変更理由を明かす。

「ランディックで優勝して自信がついた。実力というより応援の力が大きかった」と、ここでも運が味方したということを何度も口にしていた。

実は、優勝したランディックでは、なんとコース内にあるリーダーボードが間違っていて、そのおかげて優勝できたという。

画像: リーダーボードのミスも含めて運が味方をしていたようだ(撮影/大澤進二)

リーダーボードのミスも含めて運が味方をしていたようだ(撮影/大澤進二)

経緯はこうだ。18番パー5を2オンをしてリーダーボードを見ると1位タイの状況。バーディでないと勝てないと思い、イーグルパットをしっかり打った。打ったボールをマークした後にリーダーボードを見たら本来のスコアに直された。もしあと1分早くリーダーボードが直っていたら、パーでもいいと思い、緩んで3パットしていて勝てなかったかもしれない。つまりリーダーボードのミスも含めて運が味方をしたというのだ。

リシャール・ミル チャリティトーナメントは土日最終組。ランディックの優勝で自信もついたと話し、いままではフェアウェイやパーオン率などショットのデータをよくすればボギーが減り予選を通るので、そのようなゴルフを目指していたという。しかし、今回はドライバーをしっかり振ることを意識、フェアウェイキープ率は下がったがスコアは良くなったという。

現在レギュラーツアー賞金27位。「ACNツアーは出るからにはしっかり優勝を目指して。ツアーではJTカップ出場できるように」と目標を上方修正。

去年取材した時よりも自信のある表情や堂々とした佇まい! 一皮も二皮も剥けた古川選手のプレーに注目だ。

ACNツアーの“曲がらない男”・勝亦悠斗

画像: 賞金ランキング3位/ポイントランキング5位(撮影/大澤進二)

賞金ランキング3位/ポイントランキング5位(撮影/大澤進二)

続いては賞金ランキング3位、ポイントランキング5位の勝亦悠斗選手。「ジャパンクリエイトチャレンジ in 福岡雷山」にて念願のツアー初優勝を飾り、“曲がらない男”稲森佑貴選手に次ぐフェアウェイキープ率2位(77.64%)の安定したショットを誇る。

「今季調子がずっといい。今年パターに悩んでいて、あとはパター入るか。特にフックラインが入らなさそう。と思いながらストロークしていた」と悩みを話した。そこでパッティングを専門としている橋本コーチに教えてもらうように。「スタンスと、テイクバックでフェースが軌道なりに開くように教えてもらった。最近はスタート前、1時間ほど軌道のチェックをしている」と話し、ショットの練習をしないでパターに充てる日もあるくらいだ。

ツアーでは現在フェアウェイキープ率2位。77%と素晴らしい数値だが、1位の稲森佑貴選手は79%超えと2%の壁は厚い。フェアウェイキープ率について、多少なりとも意識はしており、追い越すのは厳しいにしても「最後まで稲森選手をビビらせる位置にいたい」と話す。

画像: ACNツアー最終戦で年間1位を目指し奮闘中(撮影/大澤進二)

ACNツアー最終戦で年間1位を目指し奮闘中(撮影/大澤進二)

曲がらない理由を聞くと、勝亦選手はスタンスで8割決まるという。勝亦選手はドローヒッター。

「大前提として10球打って10球がドローするという自信を持っていなければいけないですが、確実にターゲットより右に打ち出しておけばなんとかなる。そのためにはスタンス、フェースの向き、アライメントが大事」

ACNツアーは全14戦なので優勝した選手はほぼ確実にトップ20に入る。前半戦の6月で優勝し、現在ポイントランク5位。目指すはレギュラーでシード獲得だが、ここからの後半戦でも上位に食い込み、最終戦に年間1位を目指せるような位置で迎えられたらいいなと話す。

悪天候に動じないプレーが特徴!・伴真太郎

画像: 日本は今年で3年目の伴真太郎(撮影/大澤進二)

日本は今年で3年目の伴真太郎(撮影/大澤進二)

最後はカリフォルニア、サンノゼ生まれの伴真太郎選手。ネバダ大学ラスベガス校に進学、学生時代はオールアメリカンに選ばれ、世界選抜のアマ対抗戦アーノルドパーマーカップ代表に選出。また全米オープンも出場するなど輝かしい経歴の持ち主だ。父が日本、母が台湾出身。基本的には英語で、日本語よりも中国語のほうが得意。日本は今年で3年目。日本語もゴルフの中継でインタビューにも答えられるほど、上達した。

「日本はレベルが高い。メジャーにも日本人はいつも出場している。世界ランク上位にも日本人がいるから日本に来ました。日本人はショートゲームが上手。日本ツアーに来てから学ぶことが多く、ポイントでボールを置いていかなければならないようなコースも多く、丁寧なゴルフができるようになった」というのがアメリカ育ちの伴選手があえて日本ツアーに参戦している理由。

2024年はレギュラー賞金ランク80位。「カシオワールドオープンゴルフトーナメント」で20位以内に入ればシード獲得だったが帯状疱疹を発症し好成績を残すことができなかった。またその流れでファイナルQTにも出場になったが、なんとか23位に食い込んでいる。

去年までは試合が被った場合はレギュラーツアーに優先して出場し、レギュラーの成績は20~30位前後が多かった。安定した成績は残せているもののシードには届かず、またQTから仕切り直し。今季はACNツアーを主戦場に切り替えて、現在ポイントランク18位。前半戦のシードを得られる圏内にいる。

画像: 得意の7番ウッド(撮影/大澤進二)

得意の7番ウッド(撮影/大澤進二)

そんな伴選手は低い球を打っていくタイプなので風が強い日が得意。また得意クラブは7番ウッド。高い球や低い球、カット、ドローなんでも打ち分けられるという。マックスで260ヤード。400ヤードのパー4では大活躍するという。

後半戦の目標は優勝。最低ラインとしてQTを回避すること。日本のQTに出場しなくても良くなれば、アジアンツアーのQTなど日程を調整しながら出場していきたいという。トリリンガルの伴選手。どこに行っても言語については問題なさそうでグローバルな活躍に期待!

※2025年8月6日11時40分、一部内容を加筆修正いたしました。

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