今年の「キャロウェイ」はギア好きにとっては嬉しい多彩なラインナップとなっています。通常の「エリートシリーズ」では4機種。その中にあるツアーモデル仕様の『♢♢♢』(トリプルダイヤモンド)の性能をさらに細分化した“♢♢♢シリーズ”として3種加わりました。その中から今回は『♢♢♢T ドライバー』をピックアップ。クラブ設計家の松尾好員氏と共に、♢♢♢シリーズ全機種と比較して性能をひも解きました。
画像: 【試打クラブスペック】ロフト角●10.5度 ライ角●57.0度 体積●450cc 価格(税込)●12万2100円 ※メーカー公表値

【試打クラブスペック】ロフト角●10.5度 ライ角●57.0度 体積●450cc 価格(税込)●12万2100円 ※メーカー公表値

♢♢♢シリーズの中では一番高重心

GD 今回はキャロウェイ『エリート ♢♢♢T ドライバー』(以下、♢♢♢T)を分析していただきます。この連載でも兄弟モデルにあたる『♢♢♢』、『♢♢♢TD』、『♢♢♢MAX』を分析しましたが、どれもツアーモデルの位置付けでした。

松尾 そうでしたね。通常の「エリートシリーズ」の一部だった『♢♢♢』がさらに細かく性能分けされて、今回の『♢♢♢T』を含めて4機種という幅広いラインナップになりました。性能をおさらいすると『♢♢♢』は操作性、『♢♢♢TD』はつかまり、『♢♢♢MAX』はミスヒットの強さという特徴がそれぞれにありました。

画像: 「エリート ♢♢♢シリーズ」は全4機種と豊富なラインナップとなっている

「エリート ♢♢♢シリーズ」は全4機種と豊富なラインナップとなっている

GD それぞれに尖った性能を持たせながらも、ツアーモデルらしくスピンを抑えて、締まりのある弾道で飛ばせる所は共通していましたね。『♢♢♢T』はどんな性能なんでしょうか?

松尾 はい。スピンを抑えるために重心の位置が標準値から少し低めに設定されていました。しかし『♢♢♢T』は唯一、兄弟モデルとは真逆の設定になっています。
 
それぞれのフェースの高さと重心の高さを比較すると以下のとおり。 

モデル名フェース高さSS高さ
『♢♢♢』56.5mm(ややディープ)35.2mm(標準)
『♢♢♢TD』57.5mm(ディープ)35.3mm(標準)
『♢♢♢MAX』54.5mm(ややシャロー)35.8mm(標準)
『♢♢♢T』56.5mm(ややディープ)36.8mm(やや高い)
『エリート ♢♢♢シリーズ』のフェースの高さとSSの高さ比較

『♢♢♢T』はフェースの高さに対して最も高重心にされており、スピンが入りやすく弾道が安定しやすい性能になっています。

画像: 『♢♢♢T』は兄弟モデルの中で唯一の高重心設計。スピンが入りやすくキャリーが安定する

『♢♢♢T』は兄弟モデルの中で唯一の高重心設計。スピンが入りやすくキャリーが安定する

GD ツアーモデルながらもやさしさを感じますね。他に特徴はありますか?

松尾 やさしさで言うとミスヒットの強さもある程度持っているドライバーです。兄弟モデルの中で最もヘッドの慣性モーメント(標準値:4600〜4799g・㎠)が大きいのは『♢♢♢MAX』:4945g・㎠(やや大きい)です。対して『♢♢♢T』は4905g・㎠(やや大きい)と同等の値です。

GD 弾道が安定しやすくミスヒットにも強いとなると、「♢♢♢シリーズ」の中でもやさしさを盛り込んだモデルと言えるわけですね。
 
キャロウェイ『エリート♢♢♢Tドライバー』はどんなゴルファーにおすすめですか?

松尾 データ以外で言うとヘッドの後方に3カ所のウェイトポートがあり、それぞれ“フェード”、“ニュートラル”、“ドロー”とつかまり具合を自分好みにカスタマイズできるのが特徴です。ミスヒットの強さとスピンの入りやすさといったやさしさを持ち合わせています。一方でクラブ慣性モーメントが290万g・㎠と計測数値での判断にはなりますが、45m/sはアベレージで振れるゴルファーが引き出せるツアーモデルらしい性能なので、実際に試打してから見極めるのがいいでしょう。

This article is a sponsored article by
''.