地域に根ざした大衆的な中華料理店「町中華」にスポットが当たって久しいが、同じように地域に根ざしたゴルフショップといえば「ゴルフ工房」がある。経験豊かなクラフトマンが使い手の要望に合わせ、ヘッドとシャフトを組む「カスタムクラブ(地クラブ)」が人気だ。そこで、人気工房がオススメするカスタムクラブを週イチで紹介 ! 試打者はゴルフダイジェストで四半世紀にわたり世に出たほぼすべてのクラブを打ってきた堀越良和プロだ。

「ボディターンでドローを打つゴルファーにオススメ」

連載74回目は、本試打企画の18回目に掲載されている「有限会社 プロフェッショナル・ゴルフワークス・レスキュー」の高村敏一さんがオススメするカスタムクラブをご紹介。今回はモダート『MD1』×『ディアマナRB』がオススメとのこと。

工房店主の高村さんが特徴を語る

「今回紹介する『MD1』は、弊社の中でも非常に人気のあるヘッドです。アベレージゴルファーを始め競技ゴルファーまで、どのレベル帯のプレーヤーでも非常に扱いやすいクラブになっています。このクラブのターゲットは、ボディターンでドローヒッターの方に合わせて組み合わせました。構えるとややフックフェースに見えると思うのですが、シャフトの挿し方をフック目にすることで右に抜けてしまう心配をなくし、思い切って右に振ってドローを打つことを目的としています」とヘッドの挿し方にもこだわり、お客様の要望を聞きながら応えていくのが高村さんのやり方。

画像: モダート『MD1』/三菱ケミカル『ディアマナRB(63S)』

モダート『MD1』/三菱ケミカル『ディアマナRB(63S)』

「シャフトは60g台と現在の流行りからするとやや重ためではありますが、通ってくれている競技ゴルファーの多くが60g台を使用することからこの重量帯に決めました。割合としては60g台が6割、50g台が4割くらいのイメージですかね。振れる人にとっては、ある程度の重量があるほうが安定するとのことです。ちなみにこのヘッドにはウェイト調整がありますが、お客様の要望によって調整を行っています。主にバランス調整、弾道調整といった2つがメインとなり、気軽に振り心地を調整できる点も魅力的だと思います。飛距離性能も良く、方向性も安定することから、多くのお客様から支持をいただいている組み合わせですね。ディープフェース特有の低スピン性能も相まって、力強い球筋で飛ばしていけると思います」と高村さん。

余談だが、今週行われた「Sansan KBCオーガスタゴルフトーナメント2025」で勝利した小斉平優和選手もジュニア時代からお店に来ていたとのことで、今回のツアー初勝利をとても喜んでいた。

「右を消していける組み合わせ」

「モダート『MD1』ドライバーは、様々なコンセプトに基づいた華美なデザインが多いなかで、余分な装飾を一切削ぎ落とした非常にオーソドックスな佇まいです。構えてみると、ややバルジとロールが多めに見え、球筋の安定性をイメージさせてくれます。また、ややつかまり顔なので、右へのミスを嫌うゴルファーにとってはかなり安心感を与えてくれます。実際に素振りをしてみると、シャフトの動きが体と同調してくれる感覚があります。まるで自分の腕の延長線のような感覚で、『クラブとの一体感』をこのドライバーには感じることができました」

試打してみると、「『少し音が甲高いかな? 』と感じましたが、澄んだ高音は心地よく、シャープに振れる軽快感がありますね。振りやすさのおかげで、淀みなくインパクトを迎えられ、高いボール初速が期待できます。また、スピン量がしっかり抑えられているため、高弾道でも吹き上がることなく、前に進む力強い球も打ちやすいです」

画像: 試打者/ほりこし・よしかず。試打経験から裏打ちされた豊富な知識と試打技量から大手メーカーのシャフトやヘッドの開発にも携わる。キング・オブ・試打。クレアゴルフフィールド所属

試打者/ほりこし・よしかず。試打経験から裏打ちされた豊富な知識と試打技量から大手メーカーのシャフトやヘッドの開発にも携わる。キング・オブ・試打。クレアゴルフフィールド所属

「実際に打ってみると、ヘッドの特性でやはり低スピンで力強い中弾道系の球が出ますね。シャフトが『ディアマナ RB』という中調子のモデルで60g台と、最近のクラブとしてはやや重めで、全体的に大きくしなりを感じることができました。ヘッドスピード42m/s程度でも打つことができますが、よりクラブの性能を引き出すためには45m/s程度あると、シャフト重量や低スピンの恩恵を受けられるのではないかと思います。弾道はややドロー系ですが、左に行き過ぎることもなく、安心して振り切ることができました」

ヘッドスピード42m/s前後の場合
●キャリー/231.3Y
●総飛距離/243.5Y
●ボール初速/60.9m/s
●打ち出し角/14.0度
●スピン量/2231rpm

総評

画像: 「右を嫌うゴルファーに特におすすめですね」(堀越)

「右を嫌うゴルファーに特におすすめですね」(堀越)

「今回の『MD1』×『ディアマナ RB』の組み合わせは、高弾道で悩む方や、スライスを嫌うプレーヤーにオススメできるクラブだと感じました。1発の爆発力という感じよりも、平均的に飛距離を伸ばしてくれるようなセッティングで、2打目に繋げてくれる安定感が期待できると思います。またヘッドに内蔵されているスクリューウェイトをカスタムし、弾道の高低が調整できるところもカスタム性に富んでいると思いました。球が上がり過ぎてしまってキャリーを伸ばせない方や、スライスに悩むゴルファーにも是非お勧めしたいクラブだと思います」(堀越プロ)

THANKS/クレアゴルフフィールド

「ぶっ飛びドライバー」のバックナンバーはこちら

This article is a sponsored article by
''.