連載76回目は、本試打企画の28回目に掲載されている「福山ゴルフ」の橋本行央さんがオススメするカスタムクラブをご紹介。今回は福山ゴルフオリジナルパター『FG INPLAY』がオススメとのこと。
工房店主の橋本さんが特徴を語る
「今回のパターは新作で、削り出しで作ったパターです。全部で2種類あり、試打してもらうのはブレード幅の狭いタイプで、もう一種類はブレード幅がやや太めのものがあります。パターの特徴としては、ヘッド重量を重ために設定しているので、パンチが入ってしまう方や、ショートしやすい方に対して、重みを感じて一定のリズムでストロークできる所、そして寛容性を持ちながらブレードタイプ特有の操作性も持ち合わせていることです。また、ヘッド重量の他に、シャフト先端が重くなるように鉛を入れているので、バランスを重めにしています。ネック部分をトライアングル型にすることで、オフセンターヒットの許容性、そしてセンターシャフトにすることでシャフトでパターの芯を感じやすく設計しています」と設計やターゲット層を話した。

「2つのパターの選び方としては、どちらも寛容性の高いタイプではありますが、手に伝わる繊細な感覚を重視したい方は今回のブレードタイプ、また方向性や寛容性を重視したいという方にはやや広めのブレードタイプを使っていただきたいですね。ソール形状はやや丸みをつけてどの傾斜でもピタっとソールできるようにしました」
現在、HP上では今回紹介するパターは発表されていないが、問い合わせは福山ゴルフにて受け付けているそうだ。寛容性と操作性を両立されたパターを試してみてはいかがだろうか。
「ソフトな打感と、寛容性の高いブレード型パター」
「福山ゴルフさんの橋本さんは毎回オリジナルブランドを送ってくれるので、カスタムクラブならではの性能や、クラブへの研究心が強い印象がありました。今回も福山ゴルフ製のオリジナルパターで、三角のネックが特徴的なパターです。この三角の構造は建築で用いられる『トラス構造』というものに近く、ヘッドを面で支えるため打点ブレが軽減されるというメリットがあります。センターシャフトのような見た目ですのでパターの芯に対して直感的に構えやすく、距離感に集中できると思います」
「フェース面を見てみると、溝が深く幅の広いミーリングが特徴的ですね。太いミーリングはフェース面のボールと振れる金属部分が減るため、ミーリングが少ないものよりも打感軟らかくなります。おそらく包み込むようなソフトな打感をイメージして設計されているのではないでしょうか」

試打者/ほりこし・よしかず。試打経験から裏打ちされた豊富な知識と試打技量から大手メーカーのシャフトやヘッドの開発にも携わる。キング・オブ・試打。クレアゴルフフィールド所属
「実際に転がしてみると非常に転がりが良く、耳に聞こえる打球音と手に伝わる振動がマッチして、非常に心地の良い打感です。オフセンターヒットも試した所、やや距離の減衰は感じるものの、方向性に関しては非常に寛容性が高く、ショートパットでは安定性を感じられると思います。またややフェースバランスに近いパターですので、フェースの開閉をできるだけ抑えて打ちたい方には心地よくストロークできるかもしれませんね。ブレード型の操作性も残しつつ設計されているので、繊細なタッチを要求される下りでも緩むことなく打てるイメージが湧きますね」と堀越プロ。
総評

「今回の福山ゴルフ『IN PLAY』は橋本さんの考え抜かれた設計によって、心地よい打感と手に伝わるフィードバックが素晴らしい1本でした。オフセンターヒットでの寛容性や、フェースの開閉を少なくしているのでシンプルにパッティングが行えると思います。パッティング練習を頻繁に行う方は少数派だと思いますので、優しくシンプルにすることでスコアアップに貢献できそうです。今回紹介したパターのほか、ソール幅を広げ更に寛容性を高くしたモデルもありますので、是非そちらも試して頂きたいですね」
福山ゴルフ

リピーター客が多く、地元ゴルファーのオアシス的ショップとして親しまれている
福山ゴルフではオリジナル商品(ヘッド・シャフト)のほか、TPI資格保有者のレッスンやフィッティングが受けられる。
住所/広島県福山市沖野上町5-7-18
営業時間/9:00~19:00
定休日/日曜日※要確認
電話番号/084-921-2939
THANKS/クレアゴルフフィールド