PGAツアーの広報担当の声明によるとハワイ州知事を含めた関係者との協議の結果、現在も続く深刻な水不足の問題を受け「トーナメントの適切な運営が難しい」と判断。26年の開幕戦「ザ・セントリー」をカパルアのプランテーションCで開催しないことが決定した。
マウイ島では現在水資源をめぐる論争が勃発しており、カパルアリゾートのオーナーである柳生正氏の資産管理会社と住民がマウイ・ランド&パイナップル(以下MLP)を相手取り訴訟を起こしている。
原告はMLPが敷地内に供給する給水システムの適切な維持管理を怠ったと主張しているが、被告側は「水不足はシステムの問題ではなく自然な流量低下によるもの」と主張している。

昨年のザ・セントリー勝者は松山英樹。開催コースの変更は連覇達成にも影響か(写真は2025年のザ・セントリー 撮影/岩本芳弘)
ザ・セントリーは1月8日に開幕し来季9試合開催を予定している賞金総額2000万ドル(29億円強)のシグネチャーイベント初戦でもある。
代替えコースを探すのか、日程を変更するのか、あるいはイベント自体を完全に延期するのかなどについては発表されていない。
冬季のため開催候補地はカリフォルニア、フロリダ、アリゾナ、ネバダ、ハワイの他のコースなどに限定されるがどこでおこなうにしても問題は山積みだ。
開幕2戦目のソニー・オープン・イン・ハワイはそのままの日程でオアフ島のワイアラエCCで開催されるため、本土で開幕戦がおこなわれたあと選手たちが1試合だけのためにハワイに飛ぶとなるとトップ選手がソニー・オープンをスキップすることも十分考えられる。
1999年にカパルアに会場を移す前、トーナメント・オブ・チャンピンズの名称だった同大会はカリフォルニア州カールスバッドのラコスタリゾートで開催されていた。
ラコスタのノースCは最近大規模な改修工事が完了し、ビッグイベントのホストとなるキャパシティはある。しかし2月にファーマーズ・インシュランスがラコスタに近いトリーパインズで開催されることを考えると代替えコースの可能性は低い。
太平洋が眼下に広がるカパルアリゾート・プランテーションCの名物ホール、打ち下ろしの18番パー5はトッププレーヤーたちの豪快なショットが炸裂する醍醐味満点のフィニッシングホール。来年それが見られないのは寂しい。
25年「ザ・セントリー」の松山のハイライトをチェック【PGAツアー公式YouTube】
歴代最多アンダーパー記録樹立 松山英樹優勝ハイライト | ザ・セントリー
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