アイアン市場では鉄のみで形作られた「軟鉄鍛造」が賑わっています。今回紹介するキャロウェイ『Xフォージド MAXアイアン』もその内のひとつ。キャロウェイのツアーモデルシリーズである「Xフォージドシリーズ」は19年の歴史があります。昨年には前モデルから7年ぶりとなる後継が登場し、ソールのリーディングエッジ側、トレーリングエッジ側に面取りをほどこし、抜群の抜けの良さを実現しました。そして今作はキャビティ設計をベースに、バックフェース下部のトウ側とヒール側に小さな穴を開けたことで、「ツアーモデルながらもやさしさが備わった」といいます。クラブ設計家の松尾好員氏と共に性能をひも解きました。

外国メーカーなのに和顔

ここからは実測データをもとに凄腕シングルでもある松尾氏にクラブ分析と試打レポートをしてもらいます。試打及び計測ヘッドが7番、シャフトは「N.S.PRO MODUS³ TOUR 105」(フレックスS)です。掲載数値はすべて実測値となります。

ツアーモデルらしく、ネック軸回り慣性モーメントが抑えられているので、ヘッドの操作性が高いアイアンだ

クラブ重量が424.4グラムとやや重いですが、クラブ長さが36.75インチとやや短めの設定から、クラブの振りやすさの目安となるクラブ慣性モーメントが271万g・㎠に抑えられています。計測数値のみで推察すると、ドライバーのヘッドスピードが、45m/sくらいのゴルファーにとってタイミング良く振りやすくなっています。

ヘッドはプロモデルとしてはオーソドックスな形状です。小ぶりなサイズ感ですが、やや厚めのトップラインと広めのソールが特徴です。そして、構えた時のリーディングエッジがかなりストレートですが、どことなく日本モデルらしい雰囲気が出ています。

実際に試打したところ、プロモデルらしいストレートネックで、ターゲットに対してスクエアに構えやすくなっています。そして試打シャフトは適度にしっかりしており、ダウンブローにも耐えてくれます。さらに軟鉄鍛造なので、打感が良く、インパクト音も落ち着いています。

画像: 5番、7番、9番アイアンの顔。キャロウェイという海外ブランドなのに、日本製かと思わせる“顔”だ

5番、7番、9番アイアンの顔。キャロウェイという海外ブランドなのに、日本製かと思わせる“顔”だ

リアルロフト角が31.6度と一般のアベレージモデルのように、ロフトが立ち過ぎていないので、薄いフェアウェイからでもボールが上がりやすいです。また軟鉄フェースでスピンがしっかり入るので、ボールのキャリーが安定しています。

ロフトがつけられており、さらに軟鉄フェースなのでしっかりボールが上がる。そしてソールの削り加工によりヘッドの抜けが良い

重心距離が短く、かつややヒール寄りの重心位置なので、ダウンスウィングでボールをややヒールに引きつけて打てるフェード系弾道を得意とするゴルファーに向いています。さらにやや大きめのバウンス角で、ダウンブローで捉えるとターフを取る時のソールの抜けがいいです。またフェースの長さが短く、ソールが面取りされているので、夏のラフからのヘッドの抜けも良好。総じて操作性が抜群なアイアンです。

※週刊ゴルフダイジェスト 9月30日号「ヘッドデータは嘘つかない!」より

軟鉄鍛造の一体型アイアンのヘッドデータはこちら

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