軟鉄鍛造アイアンの台風の目になる
アイアンに求める性能は実にさまざま。飛距離を優先する人もいれば、やさしさや操作性を重視する人もいる。心地よい打感や美しいデザインにこだわる人も少なくない。こうした多様なニーズをバランスよく備えた存在として、いま市場の主流となっているのが〝ちょい飛び軟鉄鍛造アイアン〞だ。目安となるのは7番アイアンでロフト30度前後。飛びすぎず、難しすぎない絶妙な性能が、多くのゴルファーに支持されている。
そんな激戦区に、テーラーメイドが満を持して送り込んできたのが、「P8CB」アイアンだ。ロフトは7番で30度と王道の設定。だが、このクラブの真価はその作り込みにある。素材はS25C軟鉄を採用し、2000トンプレス機による強烈な圧力で鍛造。これにより均質で緻密な金属組織を形成し、卓越した打感と高精度な仕上がりを実現している。さらに打球部裏の厚肉設計で、一層深みのあるぶ厚い打感が得られるのも特徴だ。また、やさしさへの配慮も随所に見られる。フェース外周に重量を分散させ、オフセンターヒット時のブレを抑制。さらにヘッド中央にセラミックを配置して軽量化。その余剰重量を左右に再配分することで、寛容性を一層高めている。同社には同じく7番のロフトが30度のP790アイアンがあるが、それとはまたひと味違う、まさに〝ちょい飛びフォード〞に欠かせない要素を、高い次元で融合した一本といえる。
このカテゴリーのアイアンは、他のメーカーのものも完成度が高く、どれを選んでも失敗は少ないだろう。だが、より一層の打感の良さ、そしてミスヒットへの強さを求めるなら、テーラーメイド「P8CB」アイアンは間違いなく賢い選択となるはずだ。
このフォージドどこまでもミスに強い!
やさしいフォージド TaylorMade P8CB IRON
P8CB Iron TECHNOLOGY
打球部の裏をぶ厚くして深みのある打感を実現
打球部の裏に厚みがあるほど、ぶ厚く心地よい打感・打音を生む。「P8CB」アイアンでは「シックシンセンターマスパッド」という構造を採用。高い寛容性は確保しながら、打感の良さにも妥協がない。
P8CB Iron TECHNOLOGY
外周に重量を分散させたミスヒットに強い設計
フェース外周に重量を分散させることで、フェースのセンターを外した時のヘッドのブレを抑制する「ペリメーターウェイティングデザイン」を採用。
P8CB Iron TECHNOLOGY
日本の芝にフィットするバウンスとソール削り
日本の芝で最高のパフォーマンスを発揮する「スピードソールデザイン」。リーディングエッジは多様な入射角に対応。真ん中は適度にバウンスを残し、後方の削りでスムーズな抜けを実現。
P8CB Iron TECHNOLOGY
セラミックで左右に重さが分散し、寛容性がアップ
5~8番にはソールの中央部分にセラミックをイン。これによりヘッド中央を軽量化、質量が左右に分散されることで、ヘッドの寛容性を上げている。
P8CBアイアン ここがイイ!

山路 晶(5I使用) とにかく構えた時の顔が好き!
下の番手で使っている「P7CB」アイアンとの相性が良くて、アイアンを通して全体の流れが良くなりました。フェースに食い付く感じの打感で、しっかり操作できるところもとても良いですね。

石坂友宏(6I~PW使用) 厚みのある打感とミスへの寛容さが抜群
軟鉄鍛造らしい厚い打感がありつつミスへの強さもしっかり感じられる。ヘッドが大きくなっても、新しいソールデザインにより抜けの良さが確保されている点も気に入っています。
ロフトは同じ7Iで30度P8CBとP790、どこが違うのか?

P790アイアンとP8CBアイアン
P8CB アイアン
Pシリーズアイアンの数字は、ヘッド長に由来する。P8CBアイアンは81㎜と安心感のある大きさ。同ロフト設定のP790アイアンとの大きさの差はわずかだが、ヘッドシェイプ等により、やさしそうな雰囲気を醸している。
P790 アイアン
P8CBアイアンと同ロフト設定の「P790」アイアンは中空構造。ヘッド内部には番手別設計が施されており、番手ごとの最適な弾道を可能にしている。
名作揃いやさしいフォージドはテーラーメイドの十八番

ドライバーをはじめウッド系が強いと思われがちなテーラーメイドだが、アイアン、特に“やさしい軟鉄鍛造”に逸品が多い。「racCB」は当時ツアーで人気を集め、「グローレ フォージド」は飛ぶ、やさしい、打感も良いと評判に。