ツアーでは『日本オープン』や『日本女子オープン』、各ゴルフ場では『クラブチャンピオン』などナンバーワンを決める競技が開催されるためどこのコースもラフが深い状況が多い。芝も元気でこの時期グリーンを外せばすっぽりラフに埋まってしまう……。そこで週刊ゴルフダイジェスト9月30日号では、そんな深くて“剛ラフ”からでもフワッと球を高く上げて寄せる術をツアー屈指のテクニシャンに伝授してもらった。「みんゴル」は2回に分けてご紹介。【2回中2回目】
 
▶「ラフからのアプローチが苦手」な人に朗報! プロが教える“剛ラフ”から確実に寄せられる「魔法のセットアップ」
画像1: 「剛ラフ」は“アッパー軌道”で打て! プロが教える「運ぶように」フワッと高く上げる方法【剛ラフはアッパー軌道!②】

解説/岡田絃希
おかだげんき。千葉県出身で現在は岡山県在住。作陽高校時代、父親の仕事の関係でマレーシアに移住。その後、渡米してPGA3部に挑戦するなど海外での経験豊富な成長株。現在、下部ツアーの『ACNツアー』に参戦中。日本植生所属

沈んでいても隙間は必ずある

GD 最後に振り方の注意点を教えてください。

岡田 ボールを上げて寄せたい状況で説明しますね。深いラフにボールがすっぽり沈んでいると上から打ち込みたくなりますが、上手く打てたとしても強く飛び出して距離のコントロールができず大オーバーしたりしますよね。でも、どんな深いラフにボールが沈んでいたとしても必ずボールの下には隙間があるので、まずそこにヘッドを入れようにします。

GD あとは振り切るだけですか。

岡田 ここからがポイントです。ボールを下から持ち上げるようにアッパー軌道で振り抜きます。そのためにはフォローまでフェースを開いたまま使う必要があります。ヘッドをボールの下へ入れて、フェースでボールを持ち上げるように振り抜くイメージを持つことで深いラフからでも運ぶようにフワッと高く上げられるんです。

3つのポイント

ポイント①
ボールの下に必ずある隙間にヘッドを入れる
下から上にボールを持ち上げるイメージでヘッドを振り抜くと、深いラフからでもフワリと高い球で寄せることができる。沈んでいるように見えてラフはボールの下に必ず隙間があるので、まずはしっかりボールの下にヘッドを入れるようにしよう。

画像: 「フェースにボールを乗せる感じです」by岡田

「フェースにボールを乗せる感じです」by岡田

ポイント②
カット軌道はダルマ落としになる可能性が
ヘッドを上から鋭角に入れてカット軌道で振ると、ボールの下をヘッドがくぐりダルマ落としになって空振りのようなミスになりやすいので注意しよう!

画像: ヘッドは真っすぐ動く、カット軌道はNG

ヘッドは真っすぐ動く、カット軌道はNG

ポイント③
フェースを返す動きは入れない
上から打ち込みたくなるライだが、ヘッドの軌道はストレートに振り抜く。ボールの前後の芝ごと取るつもりでヘッドを低い位置から高い位置へ振り抜く。

力任せでできるのは脱出することだけ

岡田 ボールがラフに沈んでいるときこそ意識してほしいのが手や腕の脱力です。ウェッジはヘッドが特に重いので、その重さを利用しながらラフを攻略していきましょう。

GD でも、しっかり握らないと緩むミスはしないのでしょうか。

岡田 強く握ることは悪くはありませんが、腕や肩に力が入るのは避けたいんです。

GD 腕や肩に力が入るとどんな弊害が起こるのでしょうか。

岡田 ヘッドを鋭く走らせることができないんです。だからラフの抵抗に負けてしまいます。

GD どうやって脱力すればいいですか。

岡田 ボクの場合、左手の中指と薬指でクラブを支える感じの力感で握っています。こうするとヘッドの重さを感じられ力まず握れますが、力を抜きすぎてヘッドが下に垂れないように、ある程度の力感を保つことには注意してくださいね。

手首&腕を柔らかく!

指2本でクラブを支える
ラフの抵抗に負けないよう力を入れて握ると、肩や腕や手首に力が入りやすくなるためヘッドが走らず、結果的にザックリのミスになりやすい。左手の中指と薬指で支えるような力感で握って振っていこう。

画像: 指2本でクラブを支える力感

指2本でクラブを支える力感

体の正面からヘッドが外れないようにする
グリップの力感が強すぎても弱すぎてもダメ。体の正面にヘッドがある感覚でスウィングして、ヘッドが手元よりも下に垂れないような力感でクラブを振るのがポイント。

画像: 力感が大事

力感が大事

PHOTO/Hiroaki Arihara 
THANKS/備中高原北房カントリー倶楽部

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