
【試打クラブスペック】7I ●ロフト角/30.0度 ●ライ角/62.0度 ●価格(税込)/15万9000円(#6〜9、PW)※すべてメーカー公表値
ダウンブローに打ち込めるとやさしさが分かる
GD 今回はキャロウェイ『Xフォージド MAX スターアイアン』(以下、MAXスター)を、2024年に発売された『Xフォージド スターアイアン』(以下、フォージドスター)と比較しながら分析していただきます。キャロウェイのツアーモデルアイアンの象徴である「Xフォージドシリーズ」とは別に「XフォージドMAXシリーズ」が加わりました。
松尾 従来の「Xフォージドシリーズ」は小ぶりなヘッドで操作性が良い『Xフォージド』。ヘッドが少し大きく、フェースも長く、そしてロフトが立てられている『Xフォージドスター』があります。

今回は『Xフォージドスター』(左)と比較しながら、『XフォージドMAXスター』(右)の性能を分析する
GD ツアーモデルではありながら、少しやさしい見た目やストロングロフトになっているのが「フォージドスター」になるわけですね。今回分析する『MAXスター』は後継機ではなく新モデルとしてラインナップされています。しかしこれまでの系譜通り“スター”が冠され、さらに“MAX”もついています。名前から「従来よりもやさしくなっているんじゃないか」とイメージするゴルファーもいそうです。実際の性能はどうなっているんでしょうか?
松尾 ヘッドのサイズ感が大きくなり、さらにやさしさを持たせている印象があります。『フォージドスター』よりもフェースの長さが4ミリ長く、ソールの幅が3ミリ広くなりました。構えた時の安心感を与えたい意図があると思います。

『MAXスター』は顔が大きくなり見た目の安心感が増した
GD なるほど。従来の“スター”にあった見た目のやさしさは共通しているわけですね。他のデータはどうなっていますか?
松尾 “MAX”と冠されているだけあって、ミスヒットの強さも兼ね備えています。ヘッドの慣性モーメント(標準値:2600~2799g・㎠)を見ると『フォージドスター』は2330g・㎠とかなり控えめでした。しかし『MAXスター』は2816g・㎠とやや大きい値にアップしています。
GD つまり名前に冠された“スター”、“MAX”の要素が性能にも反映されているんですね。今モデルも「Xフォージドシリーズ」で採用されていたリーディングエッジ側、トレーリングエッジ側を削ったソール設計が継承されています。
松尾 そうですね。抜けの良さを出すための施策だと思います。合わせてバウンス角に注目すると、『フォージドスター』は5.5度とやや大きくされていましたが、『MAXスター』は8.6度とさらに大きくなりました。上からダウンブローに打ち込めるゴルファーが性能を引き出せると思います。

『MAXスター』はダウンブロー向きの性能になっている
他にはロフト規格が『フォージドスター』は29.0度でしたが、『MAXスター』は30.0度と1度寝かされ、ボールを上げやすくさせて狙う要素を持たせたのかなと。一方で従来のツアーモデルよりも、やや立てられているので飛距離性能の追及も意識していると思います。
総括するとミスヒットの強さや見た目の安心感でやさしさを持ってはいますが、ダウンブローでミートできるゴルファーと相性が良いツアーモデルアイアンです。