「これは私の責任だ」——2025年ライダーカップ米国チームは、最終日の猛追も及ばず、欧州チームに敗北を喫した。アウェイの地ベスページ・ブラックでの激しい戦いを終え、キャプテンのキーガン・ブラッドリーなど、米国チームのメンバーが会見に臨んだ。歴史的なカムバックの寸前まで迫った裏側で、ブラッドリーが認めた敗因と、選手たちが示した驚異的な闘志に迫る。
画像: 敗れたアメリカチームのメンバーが会見に臨んだ(PHOTO/PGA of America)

敗れたアメリカチームのメンバーが会見に臨んだ(PHOTO/PGA of America)

ブラッドリーが認めた敗因「コース設定のミス」

キャプテンのキーガン・ブラッドリーは、まず選手たちの奮闘を称賛しつつ、敗戦の責任を「私自身のせい」と断言した。彼は最大の敗因がコースセッティングの判断ミスにあったことを認めている。

「コースの設定については、間違いなくミスを犯しました。もう少し自分の直感に耳を傾けるべきでした」とブラッドリーは語った。本来、ベスページ・ブラックはグリーンが硬くなる難コースだが、予想に反して「グリーンは決して硬くなりませんでした」。データに基づいてラフを短くするなどの設定を行ったが、天候やコンディションの変化に対する読みが外れ、結果的に欧州チームのパッティングとコントロール性能を活かすコースになってしまった。

しかし、ブラッドリーは自責の念を示しつつも、「ヨーロッパ勢は本当に信じられないほどのゴルフをしました。彼らがこれほど良いプレーをすれば、コースをどう設定しようと関係ありません。彼らは僕たちよりも良いプレーをしました」と、最終的には対戦相手のレベルの高さが勝敗を分けた最大の要因だと強調した。

敗北の淵から生まれた「奇跡の猛追」

米国チームは最初の2日間で大きくリードを許したが、最終日のシングルスでは驚異的な粘りを見せた。ブラッドリーは、その原動力を選手の「勝つという信念」に見いだした。

「昨夜、(選手たちは)『僕たちは勝つ』と言っているのを見て、ただ驚愕しました。彼らはそれを信じていました。ただ言っているだけではありませんでした。僕は彼らの目にその信念を見ました」

この信念が、最終日の奇跡的な猛追を生んだ。

● ブライソン・デシャンボーは、6ホール終了時点で5ダウンという絶望的な状況から、マッチをイーブンに戻しハーフポイントを獲得。
● ニューヨーク出身のキャメロン・ヤングは、故郷のファンの前でジャスティン・ローズを破り、地元を熱狂させた。
● ジャスティン・トーマスやスコッティ・シェフラーらベテランもポイントを積み重ね、一時は勝敗は五分五分というところまで追い上げた。

ブラッドリーは、その瞬間を「なんとワイルドな展開でしょう。なんて楽しい一日でしょう」と表現し、選手たちが「負けているとは思えない」ほどの闘志をもって戦い続けたことを誇りに思っている。

世界No.1の悔しさとチームへの誇り

個人的に難しい一週間だったと振り返った世界No.1のスコッティ・シェフラーは、最終日の勝利で意地を見せた。

「僕のキャリアで最も低い瞬間のうちの一つでしたが、この部屋に素晴らしい仲間たちがいること、そしてこの仲間たちと3日間戦えたことを本当に誇りに思うので、最も特別な瞬間の一つになりました」と、敗戦の悔しさよりもチームへの感謝が勝ったことを明かした。

シェフラーは、欧州の勝利を認めつつ、「僕たちは今日、ヨーロッパ勢にどれほど良い恐怖を与えたか、誰もが驚いたと思います」と、最終日の奮闘がチームの精神力を証明したと強調した。

ブラッドリーは最後に、「この部屋にいる選手たちが持っている闘志について、どれだけ語っても足りません」と繰り返し述べ、敗戦の中でも、米国チームが示した諦めない心と結束力が、今後のチームの財産となることを力強く示して会見を終えた。

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