男子ゴルフの今季国内ツアー第18戦「バンテリン東海クラシック」が10月2日に、愛知県みよし市の三好CC西C(7300ヤード、パー71)で開幕。初日、出水田大二郎が6バーディ1ボギーの「66」の5アンダーで回り、小斉平優和とともにトップに立った。出水田は、前日に”思い付き”で始めた「パッティンググリップ」の変更が良かったという。

右手人差し指と中指で握るパッティンググリップでバーディ量産した出水田大二郎
「このグリップはなんて言うんですかね。名前つけてほしいですね」
野球のスプリット(フォーク)のように右手人差し指と中指の2本指で挟んでクラブを握るグリップスタイル。ゴルフではマイナーな握り方。
「左手5本をしっかり握って、右手の小指と薬指で支える感覚です」
グリップはコロコロ変えていて、最近まではクロスハンドグリップだったが、トレーナー兼キャディの有馬境佑さんのアドバイスで実戦してみたという。
「試してみたらフィーリング良くて。ボールの転がりも良く、ストロークも安定して、パンチが入るのがなくなりました。昔、めだかクラブで(香妻)陣一朗のお父さんが、『ベラグリップ』と言って、この形を試していたんですよ」
めだかクラブというのは横峯さくらや香妻琴乃&陣一朗姉弟ら多くのプロを輩出した鹿児島の”ジュニアスクール”。出水田と有馬キャディもそこで育ち、当時のことを思い出した。「ベラ」とは昭和のアニメ「妖怪人間ベム」のキャラクター「ベラ」に由来するが、なぜ「ベラ」だったか。香妻父によると「ベラが人間から妖怪に変身したときのポーズの指の形がそのグリップの握り方に似てたので、みんなでワイワイがやがやパターしてたときにノリで名前を付けた」そうだ。
「ベラグリップ」効果で、悩んでいたパッティングに明るい兆しが見えてきた出水田。
「三好は16番とか気を抜いたら大叩きをしてしまうホールがあるので、コースマネジメントをしながら、やっていきたい」と2日目以降、新しいパッティンググリップで波に乗っていきたいところだ。