
ルーキーで初優勝を果たした福住修。ACNツアーのポイントランクも2位に浮上(提供/JGTO)
Vの布石は「雨上がり」の爆発力
福住の優勝の最大のカギは、2日目のビッグスコア「62」だろう。
初日の雨でグリーンがタフな状況から一転、2日目にはコンディションが回復。「昨日(初日)と比べて20〜30ヤードくらい飛距離が回復した」という福住は、この爆発力を武器に10バーディ、1ボギーという驚異的なスコアをマーク。この「62」で一気に単独首位へと躍り出た。
福住自身も優勝後、「やはり2日目の『62』がすべてだと思います。あのスコアで一気に波に乗ることができました」と振り返る。さらに、「ショットの精度が非常に高く、難しいピンポジションに対しても自信を持って攻めることができたのが大きい」と、勝因を自己分析した。
最終日の攻防:序盤の連続バーディでライバルを突き放す
単独首位で迎えた最終日、福住はプレッシャーの中でも冷静な「攻めのゴルフ」を貫いた。追いかける高野碧輝の猛追をかわしたのが、スタート直後の連続バーディだった。
福住は1番、2番と連続バーディでスタート。一方、高野が2番でボギーを叩いたことで、スタート時に1打差だったリードは、わずか2ホールで4打差に拡大。この序盤のチャージが精神的な余裕を生み、最後まで安定したプレーにつながった。
最終日の心境について福住は、「守りに入る気持ちは全くありませんでした。むしろ、攻めのゴルフを貫こうと決めていました」と、強いメンタルで戦い抜いたことを明かした。「特に15番のバーディは大きかったですね」と勝負どころを抑え、最終日も6バーディ・ノーボギーの「65」という、優勝にふさわしい完璧なラウンドで締めくくっている。
ルーキーの快挙、目標は「賞金王」
このプロ初優勝という大きな実績を手にした福住は、今後の目標を力強く語っている。
「この優勝で、レギュラーツアーへの道が開けました。これからは、レギュラーツアーで戦うことが目標です。まずはシード権獲得を目指し、ゆくゆくは賞金王を獲れるような選手になりたい」
「やることは変わらず自分のゴルフ」という彼の信念が、ツアールーキーとして初タイトルを獲得という大きな実績につながった。この鮮烈なルーキーが、レギュラーツアーでどのような旋風を巻き起こすのか、今後の飛躍に注目が集まる。
また、福住は今年のプロテストでトップ10に入り、QTはセカンドからの挑戦する双子の兄・将と双子。「(昨年、兄はQTを失敗しているので)今年はしっかりファイナルまでいって、来年ツアーで戦ってくれるんじゃないかと思います。プロになる前から、最終日最終組に2人でいられるようにっていうのでやってきているので、そこはやりたいですね」と兄へのエールも忘れない。
いまは同い年の岩井ツインズに注目度では負けているが、将と修の福住ツインズも覚えておいて損はないはずだ!
※2025年10月3日16時22分、一部加筆修正しました。