女子ツアー黄金世代の実力派にして天然キャラクター・小祝さくら。そのゴルフ回路を覗く異色エッセイ。第74話、憧れの先輩からの言葉。
画像: こいわい・さくら/1998年北海道生まれ。ニトリ所属。8歳でゴルフを始め、17年のプロテストで合格。19年初優勝、ツアー通算12勝。「特別保障制度も承認されました。リハビリに励みます」(今年5月のワールドレディスにて。写真/姉﨑正)

こいわい・さくら/1998年北海道生まれ。ニトリ所属。8歳でゴルフを始め、17年のプロテストで合格。19年初優勝、ツアー通算12勝。「特別保障制度も承認されました。リハビリに励みます」(今年5月のワールドレディスにて。写真/姉﨑正)

小祝さくらは、イ・ボミのことがとても好きだ。ジュニア時代からの憧れの存在であり、ずっと尊敬してきた。一昨年、ツアーの一線から退いたときは、珍しく涙を流していた。

「本当にいつも優しくしてくれて、ファンの方にもいつも優しいんです。そんなボミさんの人間性も好きなので、私もボミさんみたいになれるように頑張りたい。引退することは寂しくて悲しいですけど、またいつか、会いたいなって思います。韓国は近いですから」

今回、小祝さくらが手首の手術をし、ツアーを休む決断をしたことを聞いて、韓国にいるイ・ボミからメッセージが届いた。「サクちゃんは、きっととても退屈でつらい時間を過ごしているんじゃないかなと思います。仕方のない時間が来てしまったけれど、できるだけ前向きに考えて、趣味を作ったり、これまでツアーで忙しくてできなかったことをやったりして、よい時間を過ごしてほしいなと思います。ツアーに復帰したらまた忙しくなるから、毎日小さな幸せを感じながら、不安などのネガティブなことは考えず、楽しいことだけをして過ごしてほしいです」

「サクちゃんの魅力は、顔も行動も言葉も全部とても可愛いところです。サクちゃんのことを思い浮かべるだけで、私は笑顔になってしまいます。ゴルフに向き合う真剣な姿勢や、人に対する思いやりの深さ、そして会話のなかで自然とあふれる純粋さに、『だからたくさんのファンが好きになるんだな』と思います。私もファンです」

画像: イ・ボミとポーズ。いつも自分より人のことばかり考えるところや、ゴルフに真摯に向き合う姿勢が、なんだか通じる2人である(写真/本人提供)

イ・ボミとポーズ。いつも自分より人のことばかり考えるところや、ゴルフに真摯に向き合う姿勢が、なんだか通じる2人である(写真/本人提供)

「サクちゃん、本当に悔しいケガでつらい時間を過ごしているよね? 一日も早く回復することを心から願っています。そして、この時間が将来のゴルフ人生で、『後悔やつらい時間』ではなく、『もっと成長して強くなれた時間』になりますように。私は絶対、サクちゃんは乗り越えて戻ってくると信じています! 強くなったサクちゃんのゴルフを楽しみに待っています。会いたいよ、サクちゃん!」

心のこもった言葉が並ぶ。〝サクちゃん〟ことさくらのことが、イ・ボミもとても好きなのだ。小祝さくらはこれを聞いて、嬉しそうに笑った。「ボミさん、本当にありがとうございます。なんだかもう……」

画像: どんなにつらいことがあっても心の奥に置いて、いつもニコニコしているさくら。そんなところも皆、大好きなのですよ!(写真/本人提供)

どんなにつらいことがあっても心の奥に置いて、いつもニコニコしているさくら。そんなところも皆、大好きなのですよ!(写真/本人提供)

先日、手首の手術が終わり、ファンの皆さんに向けてこんな報告をしたさくら。「先日無事に手術が終わりました。術後の痛みはまだありますが、リハビリ生活、頑張ります」。小祝さくらは今、本当に多くの方の支えと声援を噛みしめながら、日々前を向きながら過ごしている。

※週刊ゴルフダイジェスト2025年10月28日号 ゴルフときどきタン塩より

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