左手のほうが速く振れる
みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。いくつになってもドライバーショットは飛ばしたいじゃないですか!週刊ゴルフダイジェスト11/11号に「飛んで曲がらない秘密 右手”ゼロ”感」という記事があり、今季絶好調シニアルーキーのプロが飛距離を伸ばした秘密を解説してくれています。これは同じシニアとして僕もめちゃ気になるので、やってみることにしました。

週刊ゴルフダイジェスト2025/11/11号で特集されていた、シニアルーキー・岩本高志プロの飛ばしの秘密「右手ゼロ感覚スウィング」を実践!
この記事で解説をしてくれている岩本高志プロは50歳を迎えてから飛距離が伸び、人生で今一番飛んでいるかも? と言っています。その秘密が「右手ゼロ感覚」のスウィングだそうです。これは左手10に対して右手0という力感で振るということ。アドレスからフィニッシュまでずっと左手一本で振っている感覚だそうです。こうすることでヘッドではなく、手元を速く振りたいのだと岩本プロは言っています。

左手10に対して右手は0の力感でスウィングする
クラブのヘッド側を持ち片手で振ると、右手よりも左手で振った時のほうが体が左に回転するから速く振れるそうなんです。右手は感覚は出しやすいけれど、器用なぶんだけスウィング中に悪さをしやすいので、飛ばすためには右手ゼロ感で振るのがいいということなんです。

左手で振ると体が左に回転するので速く振れる。右手は器用な分だけスウィング中に悪さをしやすい
岩本プロが開眼したのは右手ゼロ感だけでなく、他にもあります。それが前傾角やフェース面をなるべく保つこと。テークバックから右ひざの高さくらいまではフェース面をボールに向けたまま上げることが大事。この時、アドレスの前傾角と腕とシャフトでできる角度をできる限り変えずに上げることに注意しているそうです。こうすることでフェース面は閉じたままでテークバックすることになるんですね。フェースが開いてしまうと、それを閉じる動きが必要になるので、スウィングが複雑になります。なのでできるだけシンプルに振るためにそうしているそうです。

(左)前傾角度やクラブと腕の角度をできる限り変えずにバックスウィングする。(右)フェースが開いてしまうと、それを閉じる動きが必要になってしまう
そしてもうひとつの開眼ポイントが、左手をインパクトからフォローにかけて上昇させるイメージで引っ張り上げること。左手を返さないように、緩やかに上昇させていく感じだそうです。テークバックの時と同じようにフェースを返す動きをしないようにするということですね。

左手をインパクトからフォローにかけて上昇させるイメージで振る
この動きをスムーズにするために岩本プロがやっているのが、左のお尻を後ろに動かすようにすること。右足から左足への体重移動を意識してしまうと、前傾角度が起き上がりやすくなり、ボールにパワーが伝わらないらしいです。テークバックでは右のお尻側に重心をかけて、フォローで左のお尻側に入れ替えるように回転すると、自然な形で体重移動ができるということです。

(左)テークバックで右のお尻側に重心をかけ、フォローでは左のお尻側に入れ替えるように回転すると良い。(右)右足から左足に体重移動をしてしまうとパワーが伝わらなくなる
実際にやってみると……
これらの開眼ポイントを踏まえてボールを打ってみました。まずグリップで右手の力感をゼロになるくらいゆるく握ります。この時点で少し違和感があります。そのまま素振りをしてみますが、僕は普段から右手の意識が強いので、いつもと感覚が全く違います。左手だけで振るというのはなかなか難しいですね。
そしてテークバックも腕とシャフトでできた角度を保ったままで、前傾も崩さないように注意してあげます。これも普段と違う感覚ですが、これは意外と違和感なくできました。
最後に左手を上昇させるイメージですが、これは意外と難しい感じがします。やはり左手で振るという感覚がないと、この動きは難しいですね。右手でこれをやってしまうとロフトが寝てしまったりしてスピン量が増えてしまいそう。
実際にボールを打ってみても、なかなかこれらの動きを全部やるのは難しいです。なので、まずは左手で振る感覚と、クラブと腕の角度を変えないことを意識してボールを打ちました。確かに左手で振る感覚だと、体の回転と腕が同調して、しっかりと振れる感じがあります。また、クラブと腕の角度を変えない意識だと、フェースが閉じたまま動くのでインパクトが厚くなる感じがしますね。この2つだけでもできるようになると、厚くて強い球が打てるようになると思いました。でも僕はずっと右手でクラブを振っていたので、これに慣れるには時間がかかりそう。左手素振りをやって、左手で振るという感覚をもっと身につけないとダメですね。
このスウィングに左手を引き上げる動きができるようになると、スピン少なめで高弾道の「飛ぶ球」になる感じはありますね。僕の場合はまだまだ練習しないとそこまでは行けない気がしますが、元々シャットにクラブを使っている人や、左手の意識が強い人などは、左手を引き上げる動きを取り入れてみると、かなり弾道が変わるような気がします。
				
				

