上出来の7アンダー、「ほぼ完璧なゴルフ」と好調の要因

チャイニーズタイペイのチェン・チチュン選手(左)と日本の小林匠選手(右)(写真は25年アジアパシフィックアマ、提供:AAC)
この日のプレーは、全体的にパッティングが良く、緊張もなくリラックスして回れた点が好スコアの要因。ティーショットもよく、終始フェアウェイから打てていたためバーディチャンスも多かったという。パッティングは全体的に得意不得手はないものの、「何個か長いのが入ってくれた」ことが大きく、アウトでは6メートル、インでは10メートルの上りフックラインなどを沈めるなど、パットが冴えわたった。
自身の位置を「僕にしては上出来かな」と自己評価。前半7番のパー5でピンを狙いすぎて左バンカーに入れボギーを打ったこと以外は、許容範囲にグリーンを落とせて「ほぼ完璧なゴルフ」と自身のプレーを絶賛。
好調の要因は、先々週から試合が続いていたことで、「イメージとしては試合に向けて気持ち的にはうまいことずっと向けているなという感じがしている」とし、それがうまくはまってくれたと分析。
今大会は当初上位を目標としていたが、先々週あたりから出るからには優勝を目指していこうという気持ちに切り替わり、この滑り出しを「最高です」と表現。明日については、今状態がいいので、特に変えることはせず、「普段通りのゴルフができたらいいゴルフができる」と、今日と同じプレーを続けることが目標と語った。
空振りから始まったゴルフ人生と、飛距離を生んだ下半身強化の秘策

アジアパシフィックアマチュアチャンピオンシップでの小林匠(提供:AAC)
小林は、今年10月にドバイで開催された「アジアパシフィックアマチュア選手権」に日本代表として出場するなど、着実に実績を積んでいる。10歳でお父さんと一緒に初めて行った練習場での空振りが悔しくてゴルフを始め、高校時代に腰椎分離症(疲労骨折)を発症するも、療養期間を下半身強化の筋トレに充て、今ではプロ顔負けの飛距離を持っている。大学1年の2023年には日本学生を制覇。
大学の先輩には、今季米二部ツアーからPGAツアーに昇格した平田憲聖や、10月のバンテリン東海クラシックでツアー初優勝を飾った下家秀琉がいる。小林は「僕はまだ、アマチュアですけど食らいついていきたい。出るからには優勝を狙っていきたい」と語っていた。
小林は明日、インコース10時10分、田中元基(3アンダー/11位タイ)、森本英明(イーブン/45位タイ)と同組で2日目に臨む。ツアーの舞台でどこまでスコアを伸ばせるか、明日のプレーに注目しよう。

