「ゼクシオ14」×「スリクソン ZXi」の打ち比べ動画をチェック!
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youtu.be今年発売の14代目の「ゼクシオ14」はフェース面に新たに採用した「VR-チタン」により“一撃の飛び”を実現。「ゼクシオ14+」は前作「ゼクシオ X(13)」の後継と位置づけされるモデルなだけに、ノーマルモデルに比べてややハードなゴルファー向けの設定と思われる。
試打クラブのスペック

左から:「ゼクシオ14」/「ゼクシオ14+」/「スリクソンZXi」/「スリクソンZXi MAX」
小島: 「ゼクシオ14」と「ゼクシオ14+」は2025年モデルです。これと打ち比べるのは2024年モデルの「スリクソンZXi」と「スリクソンZXi MAX」です。
癸生川: ロフトは全て10.5度ですね。
小島: シャフトはそれぞれの純正のSシャフト(「ゼクシオ14」はMP1400カーボンシャフト、「ゼクシオ14+」はSPEEDER NX DST for XXIOカーボンシャフト、「スリクソンZXi」と「スリクソンZXi MAX」はDiamana ZXi50 カーボンシャフト)を装着しています。
では打ち比べ開始!
試打の設定クラブスピードは41~42m/sで行った。
■ 「ゼクシオ14」を打ってみた
癸生川: 今回の「ゼクシオ14」は本当にスピン量が減った。
小島: そうですね。そしてつかまりますね。
■ 「ゼクシオ14+」を打ってみた
小島: ノーマルの「ゼクシオ14」と比べると「ゼクシオ14+」の見た目の印象はどうなんですか?
癸生川: 「ゼクシオ14+」の方がシャローに見える。それでフェースは左を向いて見えない。
小島: フェースの色も違いますからね。
癸生川: そう。フェースの面も違うから、ロフトが立っては見えないんだけどノーマルの「14」よりは左を向いては見えづらい。
打った後の感想
小島: いい球ですね。
癸生川: 「14」も「14+」も、スピン量が凄い減っている。
小島: そうですね。つかまり具合は変わらない?
癸生川: いや、ノーマルの「14」のほうがつかまるね。
■ 「スリクソンZXi」を打ってみた
小島: 「ゼクシオ14+」と比べて見た目はどうですか?
癸生川: 比べるとフェースが開いているように見える。
小島: ロフトが見えるということ?
癸生川: いや、ロフトはそんなに見えない。同じような見え方でフェースの向きが右に見えるということ。
小島: 真っすぐよりも開いて見える?
癸生川: うん、開いて見える。
打った後の感想は。
癸生川: 音が全然違うね。
小島: どう違う?
癸生川: スリクソンのほうが高いのかな?
みんゴル担当編集: 音がこもっていない感じがしますね。
癸生川: そう! それで打った瞬間にこっちのほうが弾いている感じはちょっとあるな。
小島: ちょっとつかまらない感じはする?
癸生川: するね。
小島: 球の高さはどう?
癸生川: 高さは低くは感じないな。
小島: 同じような感じでつかまりがおさまっている感じ。
癸生川: そうだね。
小島:(データも)まさにそうです!
■ 「スリクソンZXi MAX」を打ってみた
癸生川: これのほうがちょっと上がるかな。音も甲高いかんじがする。スリクソンは球が上がるね。
小島: 上がりますね。MAXというモデルで慣性モーメントが大きいモデルなので球は上がりやすいモデルなんですけど。上がりやすさはゼクシオを超えますね。
癸生川: 超えるよね。
小島: これはどうとらえればいいんだろうなぁ……。
ゼクシオは高反発で楽に飛ばせる系、一方のスリクソンはハードヒッター好みのアスリート系という従来のブランドイメージを覆す試打結果に困惑する小島プロ。データを分析してその理由を探っていく。
■ データ比較分析
「ゼクシオ14」

HS42m/s前後でセンターヒットしたときのトラックマン4のデータ(上)とGCクワッドデータ(下)
【トラックマン4のデータ】
クラブスピード●41.7m/s
ボール初速●61.4m/s
打ち出し角●16.5度
スピン量●2634rpm
降下角●38.2度
キャリー●229.2Y
飛距離●253.2Y
打ち出し方向●3.1度右
スピンアクシス●4.9度左
SIDE●2.8Y左
【GCクワッドのデータ】
Hインパクト●2ミリトウ
Vインパクト●2ミリ高
「ゼクシオ14+」

HS42m/s前後でセンターヒットしたときのトラックマン4のデータ(上)とGCクワッドデータ(下)
【トラックマン4のデータ】
クラブスピード●42.2m/s
ボール初速●62.6m/s
打ち出し角●14.9度
スピン量●2660rpm
降下角●34.5度
キャリー●232.2Y
飛距離●260.4Y
打ち出し方向●1.3度右
スピンアクシス●4.7度左
SIDE●8.2Y左
【GCクワッドのデータ】
Hインパクト●4ミリトウ
Vインパクト●0ミリ高
「スリクソンZXi」

HS42m/s前後でセンターヒットしたときのトラックマン4のデータ(上)とGCクワッドデータ(下)
【トラックマン4のデータ】
クラブスピード●41.9m/s
ボール初速●62.2m/s
打ち出し角●14.5度
スピン量●2853rpm
降下角●36.4度
キャリー●231.2Y
飛距離●256.2Y
打ち出し方向●2.3度右
スピンアクシス●0.2度右
SIDE●5.4Y右
【GCクワッドのデータ】
Hインパクト●7ミリトウ
Vインパクト●1ミリ高
「スリクソンZXi MAX」

HS42m/s前後でセンターヒットしたときのトラックマン4のデータ(上)とGCクワッドデータ(下)
【トラックマン4のデータ】
クラブスピード●42.2m/s
ボール初速●63.0m/s
打ち出し角●13.9度
スピン量●3174rpm
降下角●36.8度
キャリー●230.2Y
飛距離●254.8Y
打ち出し方向●0.3度右
スピンアクシス●0.6度右
SIDE●2.5Y左
【GCクワッドのデータ】
Hインパクト●0ミリヒール
Vインパクト●3ミリ下
■ 小島プロのデータ分析
●ボールスピード
クラブスピードで41~42m/sくらいで打ち比べてみましたが、ボールスピードは「スリクソンZXi MAX」が63m/sで速いですね。打点がそんなに変わらないので速いと言っていいと思います。
●打ち出しの角度
打ち出しの高さは16.5度で「ゼクシオ14」が1番高いですね。それ以外の3本は14度ちょっとくらいであまり変わらない。
●スピン量
スピン量は「ゼクシオ14」が2634rpmで「ゼクシオ14+」が2660rpmで少ないです。その次がノーマルの「スリクソンZXi」で2853rpmで、1番スピン量が入ったのが「スリクソンZXi MAX」の3174rpmということになります。ゼクシオのほうがスピン量が少ない要因として考えられるのは、球がつかまるからですね。それでスピンが抑えられているんじゃないかなと思います。
●スピンアクシス
スピンアクシスが「ゼクシオ14」4.9度左で「ゼクシオ14+」は4.7度左の傾きですからほぼ同じです。でも「スリクソンZXi」は0.2度右と「スリクソンZXi MAX」は0.6度右ですから、限りなくストレートに近い球なんです。比べるとゼクシオの2つはつかまる球でした。やはりそのぶん、スピン量が減ったということになりますね。
●トータルの距離
距離もほとんど変わらないですけど、トータルの飛距離でいうと「ゼクシオ14+」がちょっと飛ぶ。ランコンディションにもよりますけど。260.4ヤードまでいっています。(「ゼクシオ14」が253.2ヤード、「スリクソン ZXi」が256.2ヤード、「スリクソン ZXi MAX」が254.8ヤード)。
■ 驚きの結果について二人で総括
癸生川: 「ゼクシオ14」は飛ぶよね。260ヤードって。
小島: これはこの検証をしないと分からなかったと思いますね。球がつかまるぶん「ゼクシオ14」と「ゼクシオ14+」はスピンが減って球が強くなりますよということなんですよね。
癸生川: それでトータルの飛距離も伸びたということだよね。
小島: はい。非常に面白い検証だったと思います。
■結論

「ゼクシオ14」はつかまりと寛容性を高め、曲がり幅も進化したドライバー
2025年モデルの「ゼクシオ14」と「ゼクシオ14+」と、2024年モデルの「スリクソンZXi」と「スリクソン ZXi MAX」の4本のクラブを打ち比べての感想とクラブ選びのアドバイスを。
癸生川: 今までのゼクシオはスピンがかかりやすくて球が上がりやすくてというイメージが、今回のモデルはちょっと違う。新世代のクラブみたいな感じ。本当に皆さんに試していただきたいクラブだなと思いましたね。
小島: パワーレンジというかHS41m/s前後くらいのクラブスピードで打つ人ってけっこう多いと思うんですね。その人たちが選ぶとなるとゼクシオも選べるし、スリクソンも選べるし。そのなかでもタイプ別にいくつかのモデルあるので、非常に選択肢があると思いますので、自分はスリクソン、自分はゼクシオって決めつけずに、一回全モデルを打ち比べながらご自身に合う一本を見つけていただけたらなと思います。
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みんなのゴルフダイジェストYouTube「みんゴル試打班ガチギアトラック」では「ゼクシオ14」、「ゼクシオ14+」、「スリクソン ZXi」、「スリクソン ZXi MAX」の打ち比べで、さらに細かな考察を行っているので、より詳しく知りたいという人は、そちらもぜひご視聴を。




