
90歳となったゲーリー・プレーヤー(写真はマスターズ)
「90歳だなんて思わなくていいんです。私は今でも世界中を旅して一生懸命働き、ゴルフをすればパープレーで回る。エネルギーが溢れ出てくるんです」。そんな彼の健康の秘訣は運動と食生活だという。
「戦争に行った兄が幼い頃に将来何になりたいかを私に尋ねた。スポーツ選手と答えると、兄は『お前は体が小さい。(スポーツ選手になるなら)これから死ぬまで体を鍛えると約束をしてくれ』と中古のダンベルを買ってくれました。9歳の時です。それから今日まで運動を欠かしたことはありません」
高脂肪の食品は口にせず、小腹が空けばフルーツやナッツを食べる。
「食事は日本人が昔食べていた一汁一菜といった質素なものが最高です。夜はなるべく食べないようにしています。長生きするために一番大事なのは食べ過ぎないこと、太らないこと。アルコールも飲み過ぎはいけません」
なるほど。長寿のためのハードルは高い。「あとは睡眠。私は毎晩9時間から10時間は眠ります。それからよく笑うこと。これも長生きの秘訣です」年齢を感じるのは「以前ほど球が飛ばなくなった」こと。
それでも240ヤードは飛ばすプレーヤー。
「週に4ラウンドしますが(リー・)トレビノに言われるんです。もう90歳なんだ。いい加減パープレーで回るとか自慢するのはやめろ、ってね。でもやめずにはいられない(笑)」
誕生日を記念して、故郷の南アフリカに農場を開き、恵まれない子供のための学校を併設した。そして、自宅に世界中から500人が集い、アフリカ音楽の生演奏付きのバーベキューパーティが開かれるなど盛大に90歳を祝った。
「100歳になっても必ずゴルフはする」という御大は、今後「世界中の若者に教育とマナーを授け、彼らの人生を変えることに生涯を捧げたい」と語った。
※週刊ゴルフダイジェスト2025年11月25日号「バック9」より
