2024年に年間7勝を挙げ、世界の女子ゴルフを支配したネリー・コルダが、LPGA最終戦「CMEグループ ツアー選手権」を前に会見に臨んだ。2025年シーズンは、未だ優勝がない。しかし、彼女は「スタッツは昨年とほとんど変わらない」という事実と、最終戦への強い意気込みを語った。
画像: これまで無冠のネリー・コルダだが平均スコアはジーノ・ティティクルに次ぐ2位(撮影/岩本芳弘)

これまで無冠のネリー・コルダだが平均スコアはジーノ・ティティクルに次ぐ2位(撮影/岩本芳弘)

無冠のシーズンを語る本音:「紙一重」と「運の波」

「今年は間違いなく興味深い年だった」と、コルダは2025年シーズンを総括した。

「本当に良い閃きもありましたが、『今、何が起こったの?』という瞬間もありました(笑)。昨年(7勝)の後、それを続けるのは常に難しいことなのです」

リディア・コーの指摘と「紙一重」の現実

コルダが今年、優勝から遠ざかった要因を分析する。それは、競合選手のレベル向上と、ゴルフ特有の「運の波」だ。

前日、リディア・コーが会見で「ネリーのスタッツは昨年とほぼ変わらないのに、優勝しておらず、昨年は7、8回優勝しました」と、コルダのプレーの質が変わっていないことを指摘している。これは、トップレベルのゴルフが「非常に多くの変数」によって成り立っていることを示唆している。

この指摘を受け、コルダ自身も「正直、紙一重だと思います。それは時としてワンショットに懸かっています。パットがカップの縁で嫌われ、勢いを掴めない。ゴルフに関しては、それは本当に紙一重なのです」と、運命を受け入れる姿勢を見せた。

努力は「昨年以上」に続けている

優勝がないなかでも、彼女が誇りに思うのは、ゴルフにかける「努力の量」だ。

「このゲームに捧げる努力のレベルでいえば、私はおそらくより多くの努力をしていると思っています。毎年、私はもっと、もっと、もっと多くの努力を捧げているのです」

練習、勤勉さ、身体のメンテナンス——改善できる新しい要素があれば、何でも試すという彼女。「努力が欠けている部門は一つもありません」と言い切る。むしろ、2021年以来、毎年数カ月のケガで欠場していたことに触れ、「今シーズンはほとんど健康でいられたことが、非常に大きな目標でした」と、ポジティブな側面を強調した。

最終戦への覚悟:「安心感」と「トロフィーを掲げること」

コルダは、過去「CMEグループ ツアー選手権」で19位以下になったことがないという好相性を誇る。その理由は、フロリダという「ホーム」にある。

「私はフロリダでのゴルフが大好きです。ここで育ったし、家族や友人が来てくれる。バミューダ芝で育ったことがアドバンテージになっています」と語り、慣れた環境と、支えてくれる人々の存在が、彼女に「安心感」を与えている。

「目標はトロフィーを掲げること」

「ツアー選手権に出場することが常に目標なんです」と語るコルダ。優勝がないまま迎えた最終戦だが、その意気込みに揺るぎはない。

「もちろん、最終的な目標は週末の終わりにトロフィーを掲げることです。何があっても、私は自分のことを誇りに思うでしょう」と、結果にかかわらずシーズンを通じて努力した自分を評価すると述べた。

彼女のモチベーションの源は、世界最高の選手たちとの競争にある。「最高の選手たちと競い合うことが、私がここに来て競争するための原動力です。彼女たちのおかげで、私も常にゲームのレベルを上げたいと思えます」

最終戦での優勝は、「運命」に微笑んでもらう必要があるかもしれない。しかし、コルダは「まだ一週間あります。何が起こるか分からないので」と、最後まで勝利を諦めない覚悟を語った。

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