国内男子ツアーは、賞金ランキングに基づくシード権争いの最終戦「カシオワールドオープン」が終了し、最終的に66位までの選手にシード権が付与(※)された。当初のみんゴル的獲得賞金総額予想(1200万円)を下回り、昨シーズンと同様の約1000万円がシード権獲得のボーダーラインとなった。※本来、シード権は65位までだがランク57位の金成玹は2試合しか出場しておらず、出場義務数(25試合中13試合)に達していない。そのためシード権が1ランク繰り下がった

劇的な復活Vからシード奪取へ!「40歳の意地」がツアーを熱狂させた

画像: 左から:池田勇太、西山大広、スコット・ビンセント(撮影/姉崎正)

左から:池田勇太、西山大広、スコット・ビンセント(撮影/姉崎正)

池田勇太は、不屈の闘志でシード権を奪還した。25年は出場20試合中、半分の10試合で予選通過と、池田の実力からしたら物足りなさは感じるものの、賞金総額が高い「ISPS HANDA 夏の決戦・誰が一番強いんだトーナメント」や「ダンロップフェニックス」では、勝負強さを発揮し、上位フィニッシュ。「カシオワールドオープン」では、最終日の9番ホールで2メートルのバーディチャンスを沈め通算8アンダー、37位タイ(賞金86万4000円)で賞金ランキング59位を確定させ、3シーズンぶり15回目となるシード権を獲得した。

さらに、スコット・ビンセント(最終ランキング36位)が4シーズンぶり、西山大広(同64位)が2シーズンぶりと合計3名が再びレギュラーツアーのシード舞台を獲得した。

51位:出水田 大二郎/1819万2282円
52位:H・W・リュー/1811万3110円
53位:鍋谷 太一/1772万3373円
54位:前田 光史朗/1689万6803円
55位:平本 世中/1357万5805円
56位:高 君宅/1246万5173円
57位:金 成玹/1242万9740円
58位:出利葉 太一郎/1236万2671円
59位:池田 勇太/1208万1535円
60位:市原 弘大/1202万621円

(▲当初のみんゴル的シード権予想ライン[1200万円])

61位:福住 修/1183万5714円
62位:谷原 秀人/1175万2654円
63位:嘉数 光倫/1103万6435円
64位:西山 大広/1082万7616円
65位:B・ケネディ/1067万8869円
66位:竹安俊也/1040万2373円

▲今季シード権獲得ライン(1000万円)

67位:山田 大晟/967万4052円
68位:幡地 隆寛/958万9016円
69位:黒木 紀至/954万2250円
70位:藤本 佳則/880万1916円

シード権争いの最終局面において、竹安俊也と山田大晟は、わずかな賞金差を巡る熾烈な攻防を繰り広げた。

「カシオワールドオープン」を前に、竹安は971万8373円でランキング61位に位置しており、予断を許さない状況。その大会で43位タイに入り、68万4000円を加算。一方、シード圏外の71位から大逆転を狙う山田大晟は、776万6052円からのスタート。彼は最終戦で21位タイという健闘を見せ、190万8000円を獲得。これにより、総額を967万4052円と大きく伸ばしたものの、竹安には及ばず、シード権を獲得することはできなかった。

ツアーの未来を担う新世代が初シード獲得

画像: 左上から:原敏之、古川龍之介、砂川公佑、左下から:安森一貴、出利葉太一郎、福住修(撮影/姉崎正、有原裕晶)

左上から:原敏之、古川龍之介、砂川公佑、左下から:安森一貴、出利葉太一郎、福住修(撮影/姉崎正、有原裕晶)

このベテラン勢の復活と並行して、今季のシード戦線は、ツアーの未来を担う新しい顔ぶれの躍進によって彩られた。JGTOのフルシード権という大きな勲章を初めて手にした選手は6名。

原敏之(34位)、古川龍之介(40位)、砂川公佑(41位)、安森一貴(42位)、出利葉太一郎(58位)、福住修(61位)といった選手たちが、QTやリランキングといった厳しい関門を乗り越え、シード権を獲得。我々の予想した1200万円ライン近辺で安定した強さを見せつけた。

一打の差がプロの明暗を分けるシード権争いは、今年、若手の台頭、そして不屈のベテランの意地が交錯する戦いとなった。この激戦を勝ち抜いた選手が、来季の開幕からツアーに臨める。彼らがどのような戦いを見せてくれるのか、2026年シーズンへの期待は高まるばかりだ。

※2025年12月2日 13時53分、一部内容を修正しました

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