ゴルフ人気が高まるなか、全米ナンバーワンにもなった大学ゴルフ部の廃部が決まり波紋を呼んでいる。オクラホマシティ大学の男女ゴルフチームはこれまでに19回にわたり全米選手権を制覇している。しかし25-26年シーズン終了をもって廃部となることが学長から発表された。
画像: オクラホマシティ大学公式サイトより

オクラホマシティ大学公式サイトより

「廃部の決断は容易ではありませんでした。我が校のゴルフチームの伝統と実績は高く評価されていますから」とケネス・エバンス学長は校内コミュニティに宛てたメールにそうつづった。

「しかしながら、高等教育はいま激動の時代を迎えており全国の大学は厳しい予算決定を迫られています。残念ながらゴルフ競技にかかる費用構造は特有の課題を抱えています」と財政的な問題での廃部であることを明かした。同大の男子ゴルフチームはNINA(小規模な大学を対象としたカレッジアスレチックプログラム)史上最多となる11回の全米タイトルを獲得。女子チームもNINA最多8回の全米制覇を果たしている。

廃部はコーチにとっても寝耳に水。このニュースに男子チームのブレーク・トリンブルコーチは「本当にひどい。これ以上ひどい対応は考えられません」と驚きをあらわに。「どうやらしばらく前から計画されていたようですが、財政的な話し合いに呼ばれたり、資金調達を求められたりしたこともありません。まさか廃部になるとは」と絶句した。

コーチによると、ゴルフ部関連の予算はおよそ50万ドル(約7500万円)で内訳は選手の渡航費や一部奨学金が含まれているという。トリンブルコーチの前任者でチームを11回全米制覇に導き、全米ゴルフコーチ協会の殿堂入りを果たしているカイル・ブレイザー氏は大学側の決定に「胸が締め付けられる思いです」。「全米で最も成功したゴルフプログラムなのにこの決定は狂気の沙汰」と激怒した。

02年にはミネソタ大学でも廃部の危機があったがNCAAタイトルを獲得したことで大学側が撤回した例がある。オクラホマシティ大学の運命は?

※週刊ゴルフダイジェスト2025年12月16日号「バック9」より

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