
暫定6位の西村優菜(撮影/姉崎正)
ここまでの流れをまとめると、まず木曜日に予定されていた第1ラウンドが悪天候の影響で金曜日に順延。その時点では、火曜日の予備日を使って90ホール完遂(72ホール終了時点でカットあり)の予定でした。
ところが、日曜日の第3ラウンドも雨のため長い中断の末にサスペンデッドとなり、競技はカットなしで90ホールから72ホールに短縮されることとなりました。
25位タイまでに与えられる出場権を争う戦いのなかで、日本勢4人の現状はどうなっているのでしょうか。
まず、日本勢の最上位は西村優菜選手。フォールズコースを5番までプレーして1打伸ばし、7アンダーの7位タイと好位置につけています。
櫻井心那選手は同じくフォールズコースを5番までプレー。スコアをひとつ伸ばして6アンダー単独11位。渋野日向子選手もフォールズコースを7番までプレーし、スコアを2つ伸ばして5アンダー12位タイにつけています。
クロッシングコースをプレー中の伊藤二花選手は10番までプレー。2アンダーとスコアを伸ばし、トータル2オーバー67位タイに順位を上げています。
リーダーボード風に書くと以下のような感じ。
6T 西村優菜 -7
11 櫻井心那 -6
12T 渋野日向子 -5
67T 伊藤二花 +2
現在通過のラインとなっているのは7人が並ぶ通算3アンダー20位タイのグループ。今後の天候やコースコンディションにもよりますが、72ホールの短縮競技となったことで、4〜5アンダー前後が通過ラインとなりそうな気配でしょうか。
一発勝負の予選会は誰にとっても厳しい戦いですが、90ホールが途中で72ホールに短縮された事実は、基本的には“すでにスコアを出している”選手に有利に働くはず。追う選手にとっては、競技が短縮されたことでより少ないホール数でスコアを伸ばす必要が生じています。もちろん、だからといって通過圏内にいる選手の戦いがラクになるというわけでもないと思いますが……。
ただ、ファイナルクオリファイは25位タイまでが通過できる一方で、1位から順に来季の出場優先順位が振られる試合でもあります。「ファイナルクオリファイの上位者」で得られる出場権は1から20まである出場優先カテゴリーのうち15番目の「カテゴリー15」。決して上のほうのカテゴリーではないため、ひとつでも上の順位で通過することが来季の出場試合を確保する上では重要です。
下を見れば通過ライン、上を見れば出場優先順位。どちらも重要な指標を両にらみしながら、第3ラウンドの残りとファイナルラウンドを選手たちは戦うことになりそうです。




